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米企業は中国から撤退しても米国回帰とはならない―独紙

配信日時:2020年6月2日(火) 9時0分
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27日、独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、独紙ハンデルスブラットが「米企業は中国から撤退しても米国回帰とはならない」とする記事を掲載したと報じた。写真は上海。

2020年5月27日、独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、独紙ハンデルスブラットが「米企業は中国から撤退しても米国回帰とはならない」とする記事を掲載したと報じた。

ドイチェ・ヴェレによると、記事は、「トランプ米大統領はグローバル企業が中国から撤退し、米国に回帰することを期待しているが、中国からの撤退という目標は実現しても、米国への回帰は短中期的に不可能だ」と分析。「新型コロナウイルスは中国における米企業の生産を減少させるだろうが、この流れは長期にわたって続くだろうか。これは疑うに値することだ。しかも、アジアの雇用が米国に戻る可能性があるとしても、米国政府の新型コロナ対策の遅さと混乱で失われた米国の雇用を埋めることは難しい」と論じた。

そして記事は、「だが新型コロナが国際的な産業チェーンの弱点を明らかにしたことは間違いない」と紹介。アジアからの部品が途絶え、貿易の中断や工場の操業停止に追い込まれたと指摘した。特に、防疫物資やインスリンなどの基本的な薬品分野での外国依存が明らかになったという。

記事は、「西側の政界およびビジネス界では、この種の依存性に対する調整が図られる」と分析。中国撤退の流れは新型コロナ前から始まっており、新型コロナはこの流れを加速させたに過ぎないとしている。

また、「米国の製造業が本当に大規模に拡大するか否かはもうしばらく観察する必要がある」と記事は指摘。現地生産は企業にとって有利であるとの論理は、サプライチェーンのリスクが安価な生産による利益よりも大きい時にのみ成立するからだと分析した。トランプ大統領も企業が販売する商品は最終的に消費者がお金を出して買うことをよく理解しているので、「米国に回帰する企業への優遇措置を検討している」という。

その上で記事は、「米国人はメード・イン・チャイナをいかに悪く言っても、20ドル(約2200円)のジーンズや30ドル(約3300円)の電動ドリルを買うことに夢中になっている。これらの人は、2000ドル(約22万円)を出してスマートフォンを買うだろうか?この値段でようやくテキサスで生産するアップルのスマホは赤字にならないのだ」と指摘。「消費者が道徳を考慮して高い値段の商品を買う可能性は、今のこの危機的時期においては極めて低い」と論じた。

そして記事は、「トランプ大統領は、中国を傷つけることはできた。多くの米企業は貿易戦争ですでに中国から撤退しており、新型コロナ後はさらに加速するだろう」としつつも、「しかし、このうちかなりの企業は米国には回帰せず、アジアの近隣国へ移ることを望む。なぜなら労働コストが低いからだ」と指摘した。

その一例がアップルで、最新のイヤホンを中国では生産せずベトナムで生産することを発表したと紹介。「これは、トランプ大統領や米通商代表部のライトハイザー代表の当初の願いとは相反することだ」と論じた。(翻訳・編集/山中)

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