コロナが原因の「不眠」「よく泣く」「過剰な手洗い」にはポジティブな気持ちで対処を―中国メディア

人民網日本語版    2020年5月27日(水) 23時40分

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「コロナうつ」にならないようにするには、どのように対処すればよいのだろう?写真は東京。

新型コロナウイルス感染予防対策実施が「通常モード」になっており、企業活動や学校の登校が再開する中、多くの人が感染への心配などから、落ち着かなくなったり、恐怖を感じたりするほか、うつや不眠などの睡眠障害、ひいてはイライラを爆発させて家族や友人とのトラブルを抱えるようになったりしている。では、そんな「コロナうつ」にならないようにするには、どのように対処すればよいのだろう?光明日報が伝えた。

■不安が「不眠」、「よく泣く」、「過剰な手洗い」の原因に

企業活動や学校の登校が再開する中、以前とは違う心理的変化を経験する人がいることに関して、中国心理学会のカウンセラー事業委員会の陳建華(チェン・ジエンホア)委員は、「感染する危険がないか心配になったり、感染を心配して他の人と接触するのが怖かったり、自分の感染予防対策が十分でないのではと心配になったり、仕事のストレスが大きいため免疫力が低下することを恐れたりといった心理的な変化は、ほとんどの人が感じていることだ」との見方を示す。

別の委員・鄭愛明(ジョン・アイミン)氏によると、「パニックになると恐れや恐怖を感じるのに対して、うつになると悲しい気持ちになったり、絶望を感じたりする。そのような心理的変化により、新型コロナ関連のニュースを1つも見落としたくないと、いつもスマホを見たり、過剰に手を洗ったり、外出するのが怖くなったり、飛沫感染を恐れるあまり、他の人と会話しなくなったりして苦痛を感じたりなど、行動に異常が出る」と説明する。

■消極的な感情イコール精神疾患にあらず

そのような心理的不調が起きるということは、精神疾患を抱えているということなのだろうか?その点について鄭氏は「そうではない」と否定し、「感情の浮き沈みは、自然な現象。平常心を保つべき」とアドバイスする。

では、そうした消極的な感情をどのように効果的に解消すれば良いのだろう?陳氏は、「ポジティブな気持ちは、免疫系に積極的な影響を与える。一方、パニックになると、免疫系にネガティブな影響を与える」と強調する。

首都医科大学服附属北京安定病院臨床心理科の姜長青(ジアン・チャンチン)主任は、具体的な方法として、「情報を取得する『スケジュール』を設定する。例えば、新型コロナに関する情報を見る時間は、午前と午後に5分ずつだけと決め、後の時間は仕事に集中したり、適度に運動したり、家事をしたり、娯楽を楽しんだりする。そうすることで、新型コロナに関する情報に精通しながらも、仕事もきちんとこなし、そして愉快な気分を得ることができる」とアドバイスする。その他、家族とのコミュニケーションを取り、社会のサポートを得ることも、「安心感」の重要な源となる。姜主任は、「1日に少なくとも1回は家族や友人と連絡を取るように」とアドバイスしている。

そして、「優れた生活、衛生習慣を身につけ、食習慣にも注意し、睡眠をよく取り、タバコや酒でストレスを解消しようとしないこと」と呼びかける。

消極的な感情により通常の生活や仕事、勉強に支障をきたしたり、不眠が続く、過剰な手洗いといった状況が生じた場合、専門家らは、「正規の心理的サポートを求めるべきだ。中国全土各地には無料のカウンセリングが受けられるホットラインや医療機関のカウンセリングサービスがあるので、それらを活用してもよい」とアドバイスしている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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