新型コロナは収まってきているのに…なぜ安倍首相の支持率は暴落した?―中国メディア

Record China    2020年5月29日(金) 7時20分

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27日、人民日報系の雑誌「環球人物」は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が全国的に解除された日本で、安倍晋三首相の支持率が急落している理由について紹介する記事を掲載した。写真は横浜中華街。 

2020年5月27日、人民日報系の雑誌「環球人物」は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言が全国的に解除された日本で、長期政権を築いてきた安倍晋三首相の支持率が急落している理由について紹介する記事を掲載した。

記事は、今月25日に安倍首相が全国の緊急事態宣言解除を発表するとともに、日本の感染拡大抑止モデルの成功を「興奮気味にアピールした」と紹介。一方で、ここにきて安倍首相を批判する民衆の声が強まり、SNS上では「さよなら安倍」など辞任を求めるようなキーワードが目立つようになったと伝えた。

そして、緊急事態宣言が解除されたにもかかわらず安倍首相の支持率が急落した要因を列挙。まず、緊急事態宣言を発令するタイミングの遅さや、東京五輪・パラリンピックの予定通りの開催を重要視したことで各種の新型ウイルス対策が後手に回ったことへの批判を挙げた。

また、新型コロナに関連する定額給付金の支給にあたり、当初は条件付きで世帯あたり30万円との方針を通そうとしたものの結局1人あたり一律10万円支給へと転換するなどのドタバタがあったこと、突然世帯あたり2枚の布マスク配布を発表したいわゆる「アベノマスク」をめぐる騒動についても言及。歌手・星野源さんがSNS上で発表したステイホームを呼びかける動画に呼応して自宅のソファーでくつろぐ様子を公開し、かえって批判を浴びる結果になったことも紹介している。

記事は「さらに身内にも足を引っ張られることなった」とし、東京高等検察庁の黒川弘務検事長の賭けマージャン問題にも触れた。政府が1月末に黒川氏を半年間留任させる決定をし、さらには検察庁を改定して検察官の定年時期を延長させようとしていたことから大きなスキャンダルとなり、法務大臣による処分が訓告にとどまり、黒川氏が退職金を伴う辞任という形になったことで野党の追及、そして世論の目が一層厳しくなったとした。また、桜を見る会の問題も依然として決着していないと伝えた。

このほか、今年の第1四半期GDPが年率換算で3.4%のマイナスとなり、第2四半期に至っては20~30%のマイナスが予測されるなど、経済状況が厳しさを増していることも安倍首相への不支持が強まる要因になっていると紹介した。

そして、対立を強める米中間での板挟み状態、スキャンダル、新型コロナ対策の問題という「三重苦」が安倍首相にのしかかる中、最新の世論調査では安倍首相の支持率が30%を切り、自民党総裁任期の来年9月を前に辞任する可能性すらあるとの見方も出ているとした。(翻訳・編集/川尻

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