米中トップ電話会談、前向きな対応を模索=信頼醸成を期待したい―立石信雄オムロン元会長

立石信雄    2021年2月14日(日) 5時30分

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米国と中国の2大国の関係は甚大な影響を及ぼす。バイデン大統領が就任後初めて、習近平国家主席と電話で会談した。双方とも相手の出方を探る一方、前向きな対応を模索しようとの意欲が感じられた。

米国と中国の2大国の関係は、21世紀の世界に大きな影響を及ぼす。バイデン大統領が就任後初めて、習近平国家主席と直接、電話で会談した。会談後の米中当局者の発表やバイデン氏のツイッターでは、双方とも相手の出方を探る一方、前向きな対応を模索しようとの意欲が感じられた。

電話会談は米側が呼びかけ、旧正月=春節(12日~)への祝意を示したという。会談ではウイグルの人権や香港問題などでは意見の相違が目立ったが、新型コロナウイルスへの対応や、気候変動、核兵器の拡散防止といった共通の課題については協議が進展。対話メカニズムの再構築で一致したとされる。

バイデン氏は電話協議後、ツイッターに「中国の経済慣行や人権侵害、台湾への威圧について懸念を伝えた。米国民の利益になるなら中国と協力すると伝えた」と書き込んだという。

習氏は「中米両国は各種の対話メカニズムを再構築し、互いの政策意図を正確に理解し、誤解を避けるべきだ」と呼びかけ、経済・金融や法執行、軍隊などの分野を列挙して「接触を広げることができる」と述べたという。

バイデン大統領が主要国に呼びかけている地球環境サミット(4月22日)への習主席出席問題も話し合われたとも伝えられるが、トップ同士のこうした積極的な試みは引き続き追求してほしい。

トランプ前政権の後半、経済や安全保障に関する米中両国間の率直な協議は事実上閉ざされていた。習主席は両国の対話の必要性を繰り返し強調しており、バイデン政権の発足をきっかけに関係改善にこぎつけたい狙いがあるとされる。

バイデン大統領と習主席は、バイデン氏がオバマ政権の副大統領時代に数次にわたって会談を重ね、互いに熟知する仲とされる。トップ同士の信頼醸成は何よりも重要である。

米中両首脳は、自国第一主義を掲げて対峙する覇権争いを何としても避けるべきである。双方が利害を共有する領域を広げるべきだ。「争えば世界を傷つけ和すれば繁栄に導く」との格言を肝に銘じてほしい。

「新冷戦」といわれるほど対立が先鋭化けしたトランプ前政権時代に比べ、緊張緩和への道筋が確認されたと思う。

<直言篇150>

1959年立石電機販売に入社。1965年立石電機(現オムロン株式会社)取締役。1995年代表取締役会長。2003年相談役。 日本経団連・国際労働委員長、海外事業活動関連協議会(CBCC)会長など歴任。SAM「The Taylor Key Award」受賞。同志社大名誉文化博士。中国・北京大、南開大、上海交通大、復旦大などの顧問教授や顧問を務めている。SAM(日本経営近代化協会)名誉会長。エッセイスト。

■筆者プロフィール:立石信雄 1959年立石電機販売に入社。1965年立石電機(現オムロン株式会社)取締役。1995年代表取締役会長。2003年相談役。 日本経団連・国際労働委員長、海外事業活動関連協議会(CBCC)会長など歴任。「マネジメントのノーベル賞」といわれるSAM(Society for Advancement of Management)『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名誉文化博士。中国・北京大、南開大、上海交通大、復旦大などの顧問教授や顧問を務めている。SAM(日本経営近代化協会)名誉会長。エッセイスト。

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