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中国経済は「内循環」を解毒剤として使用―仏メディア

配信日時:2020年8月3日(月) 17時20分
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仏RFIの中国語版サイトは1日、中国経済は「内循環」を解毒剤として使用しているとする記事を掲載した。写真は北京の天安門広場。

仏RFIの中国語版サイトは1日、中国経済は「内循環」を解毒剤として使用しているとする記事を掲載した。

記事はまず、中国で最近、「内循環」がホットワードになっているとし、中国共産党の習近平(シー・ジンピン)総書記は「(中国経済は)決して閉鎖的な運行ではない」としているが、「国内を主体とする産業の循環は、技術の後退や製造コストの増加、失業率の上昇を引き起こす」との分析もあるとした。

記事によると、新型コロナの流行と米中貿易戦争の圧力に直面している習氏は今月、中国の劉鶴(リウ・ホー)副首相の主張を改めて持ち出し、「保護主義が台頭し、世界経済が低迷し、世界市場が縮小するという目下の外部環境下で、中国は、国内の超大規模市場という優位性を十分生かし、国内の大循環を主体とし、国内と国際の二重循環が相互に促進するという新しい発展の枠組みを形作る必要がある」と強調した。

記事は、完全に閉鎖的な「鎖国経済」ではなく、長い生産チェーンと消費先が主に国内市場に置かれているとしても、中国は果たしてそのような状況にあるのか、「内循環」が実現した場合、どのような影響をもたらすのかについて、経済専門のセルフメディアで議論の的になっているとした。

記事によると、中国の李克強(リー・カーチアン)首相は5月、「中国では6億人の月収が1000元(約1万5000円)前後だ」と発言した。中国の深刻な貧富の格差と住宅価格の高騰により財産が「人質に取られている」ことも、各産業が国内消費に依存することを不可能にしている。

セルフメディアの「無相財経」は7月31日、「中国の第2四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比3.2%増加した。そのうちの2ポイントは製造業と建設業によるものだが、消費は前年同期比3.9%減少した。工場は必死に生産しているが、消費者は新型コロナが流行する中で貯蓄に努めているため、中国人の消費能力は依然として不足している」とした。

「内循環」が産業に与える影響を真っ先に受けるのは輸出志向型の企業であり、すぐに輸出を国内販売に切り替えることは容易ではなく、倒産リスクもある。

無相財経は「セクシー下着」で産業発展した江蘇省灌雲県を例として挙げ、「国内市場向けは全体の4割に満たない。中国にはそのような特徴的な産業が数多くある。一つの県が世界最大の産地となっており、国内市場ではそうした産地の生産能力を消化できない」としている。

記事はまた、「企業が輸出を国内販売に切り替えると、国内市場での競争が激化する。国内市場でもともと競争力のない企業では、失業や賃金の低下につながるとの見方もある」とし、中国の著名なオンライン経済チャンネル「呉暁波頻道」が7月31日、「内循環により、これまでグローバルな競争で軽視されてきた中国の中西部できめ細かい開発が可能になる一方で、企業は中西部という最優先ではない地域への転換を余儀なくされる。これはコストの増加を意味するとともに、経営のハードルの高さは業界の部分的な独占につながり、中小企業の発展に不利となる」と指摘していることを取り上げた。

そして、「さらに重要なのは、中国は改革開放以来、外国の資本と技術との交流から恩恵を受けてきたということだ」とし、呉暁波頻道が「内循環は、技術交流の遅れひいては停滞さえもたらすことになる。これは産業の高度化に不利となり、企業に研究開発コストの増加を余儀なくさせる」との見方を示していることを紹介した。

記事はさらに、「中国は依然として対外開放をしているが、国際環境がこのような状況であることから、中国が内循環に力を入れるのは生き残るためのやむを得ない選択だ。だが『住宅価格を引き下げ、収入を引き上げ、国民生活を守る』方法がない中で、経済の内循環による好結果は期待できない」との指摘もあると伝えている。(翻訳・編集/柳川)

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