デジタル経済下、プーアル茶は新型コロナの影響と玉石混淆の現状を乗り越えられるか―中国メディア

環球網    2020年5月25日(月) 19時0分

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種類豊富な中国茶の中で、プーアル茶は一番複雑なお茶だと言っても過言ではない。

5月21日、第1回「国際お茶の日」を迎え、中国茶の名産地として知られる雲南省では一連のオンラインイベントが開催され、お茶の愛好家らが交流を深めた。中国新聞網が伝えた。

種類豊富な中国茶の中で、プーアル茶は一番複雑なお茶だと言っても過言ではない。「高額な茶葉」「飲む骨董品」「伝統工芸の塊」など、世間から様々なイメージはあるが、茶葉に詳しくない人はその種類や産地を見分けるのは非常に困難だ。

また、今販売されているプーアル茶は優れたものと劣っているものが混ざっている「玉石混淆」の状態で、多くの消費者は買いたくてもどれを選べばよいか分らないなどの疑問を抱いている。さらに新型コロナウイルスの影響で、実店舗での商品宣伝や説明ができなくなり、プーアル茶市場にさらなる打撃となっている。

近日、雲南康楽茶文化城を取材した時、すでに8割の店は営業を再開していたが、客は数人しかいなかった。「何十年もお茶を売ってきたが、今年は一番売れ行きがよくない」と、茶商の李さんは焦っていた。

しかし取材では、新型肺炎の影響でより多くの茶商がインターネット販売やライブコマースなどに目を向けていることも分かった。

「春摘みの時、セールスMCを2人雇って茶園でライブ販売をした。以前はネット販売は補助ルートとしてしか使われていなかったが、今年から本格的にネット販売が始まった」と、臨滄古樹人家茶工場の責任者・余世剛さんが話してくれた。

18日から、「5.21国際お茶の日『クラウド茶会』」シリーズイベントの一環として中国EC大手の京東と雲南康楽茶文化城が共同主催した「オンラインで雲南の春摘みを体験」というイベントには多くの茶商が新商品を持ち込んで参加し、ライブ配信視聴者数は毎回10万人を超え、売り上げを順調に伸ばした。

余さんは「新型コロナの影響で、事業をデジタル化へ移すのは一般的な傾向となる。茶葉は保存しやすく、物流において運送も便利で、ネット販売に非常に向いている。しかしオフラインで体験できる魅力をいかにオンラインで再現するか、これからまだまだ突破口を作らなければならない」と、新たな課題に取り掛かろうとしていた。

一方で、プーアル茶の産地や製造会社などの情報が混乱しているという問題を解決するため、いわゆる「遡源」が実現できるよう、業界と雲南省政府は積極的に解決策を模索している。

2019年末、雲南茶ビッグデータセンターが正式に運営を開始した。今年の初めには、「茶紋雲」というプーアル茶の管理システムも登場し、AIを利用してプーアル餅茶に唯一無二の「身分ID」を与えることができた。このシステムは3カ月で40を超える会社で応用され、30万以上のプーアル餅茶データの採集を完了した。

デジタル化によってプーアル茶の遡源は容易になり、これは世界市場での事業展開にとっても良い影響をもたらすと業界人は考えている。データによると、2019年の中国の茶葉輸出量は36.7万トンに達し、前年より0.5%増加した。しかし、プーアル茶の輸出量は2786トンにとどまり、中国茶葉の総輸出量に占める割合はわずか0.8%だった。

雲南省プーアル茶協会の董勝会長は以前の取材で、「プーアル茶の主な輸出先は中国香港と台湾地区、それに韓国、日本、マレーシア、シンガポールなどの国に集中している。生産標準の不統一やブランド意識不足、国内外のお茶を飲む習慣の違いなどの原因で輸出が局限されている」と話した。

専門家は、デジタルビジネスへ積極的に参加することで、プーアル茶の産地・製造会社などがより明確化され、これからは豊富な古樹資源や多民族の茶文化、優良な生態環境により、さらに大きな市場が獲得できると指摘した。(提供/環球網・編集/孫ソウ)

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