チベットの寺にトレーニングジム 僧侶が修行の合間にフィットネス

人民網日本語版    2020年5月19日(火) 21時10分

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「寺にもトレーニングジムができた。寺で32年修行しているが、初めてマッサージチェアを使うことができた」と話すのは、西蔵(チベット)自治区拉薩(ラサ)市尼瑪塘寺の僧侶・阿旺桑丹さん。

「寺にもトレーニングジムができた。寺で32年修行しているが、初めてマッサージチェアを使うことができた」と話すのは、西蔵(チベット)自治区拉薩(ラサ)市尼瑪塘寺の僧侶・阿旺桑丹さん。最近、読経などの修行の合間に、トレーニングするのがお気に入りだという。尼瑪塘寺を取材すると、ステップマシン、腹筋マシン、ローイングマシン、吉韌卓(チベット伝統の卓上ゲーム、スヌーカーと似ている)など、現代的な機材やチベット伝統のスポーツ機材など十数台が並んでいた。トレーニングジムには、酸素発生器も設置されており、毎日朝と夜の修行が終わると、僧侶たちが1‐2時間トレーニングをしているという。中国新聞社が報じた。

チベットの寺のスポーツ公共サービスを整備するため、2019年から、チベット自治区党委員会統戦部と自治区体育局、自治区宗教事務局は各地(市)の各寺の実際の状況に応じて、第一陣として寺150カ所に、7500万元(1元は約15.10円)を投じて、僧侶がトレーニングできる環境を整えてきた。

阿旺桑丹さんは、「以前はトレーニングをしたくてもできる環境がなかったため、運動が好きな若い僧侶も、羽蹴りをしたり、ジョギングをしたりするしかなかった。トレーニングジムができて1カ月余りになるが、もう4キロも痩せた僧侶もいる。経典を学ぶことも、体を鍛えることも、仏教が提唱していること。積極的に運動することで、身心ともに健康になり、長時間坐禅をする時も、体がだるくなったり、落ち着かなくなったりすることはなくなる」と話す。

チベット自治区山南市貢■県(■は口へんに戛)にある約一千年の歴史を誇る頓布曲果寺には、室内のトレーニングジムのほか、屋外にバスケットコートも新設された。ここで約5年修行している僧侶・呉金多吉さん(18)は、寺では名の知られたバスケットプレーヤーで、米NBAのレブロン・ジェームズ選手のファンでもある。

呉さんは取材に対して、「修行と運動のバランスをうまくとれば、修行をする時の集中力も増すし、背も高くなり、先輩たちとの仲も深まるため、師匠も僕たちがバスケットをするのを応援してくれている。頓布曲果寺はバスケットチームを作る予定で、自分がすでに必要なアイテムも全部購入済み」と話した。

チベット自治区宗教事務局によると、第一陣の寺150カ所を選ぶ時の唯一の条件は、関連の機材を設置する場所があることだった。僧侶たちは、「余暇の時間にできることが増えた。社会が発展し、より暮らしが良くなっていることを切実に感じる」と歓迎している。

チベットの寺にトレーニングジムを設置するプロジェクトの責任者によると、自治区全域でプロジェクトの約50%が完了。今後もトレーニング機材の配送、設置を加速させるほか、設置済みの器材のメンテナンスも実施し、今年7月末までにプロジェクトを100%完了させ、各寺の僧侶たちが楽しくトレーニングできるようにする計画という。(編集KN)

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