新型コロナ、中国の不動産市場にはほとんど影響なし?―米華字メディア

Record China    2020年6月9日(火) 5時20分

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6日、米華字メディア・多維新聞は、新型コロナウイルスは中国の不動産市場にはほとんど影響を与えていないとの専門家の見方を伝えた。写真は南京市。

2020年6月6日、米華字メディア・多維新聞は、新型コロナウイルスは中国の不動産市場にはほとんど影響を与えていないとの専門家の見方を伝えた。

記事は、6日に中国安信証券のチーフエコノミストである高善文(ガオ・シャンウエン)氏が行った講演の内容について紹介した。高氏は、「経済学の観点からすると、新型コロナがもたらした真の問題は正常な取引活動を阻害したことにある。取引をするごとに感染のリスクがあるからだ」と指摘。「このリスクにより、取引コストの上昇を招いた」とした。

高氏は例として、オフラインでの取引においては感染リスクを減少させるために、マスクを着用することや公共の交通を利用しないこと、手をよく洗うことなどの余分な措置が取られたことを挙げ、「経済学の角度から見ると、これらはすべて余分なコストになる」とした。また、「確率は低いとはいえ、すべての人が感染するリスクがあるため、いったん感染してしまうと日常生活が多大な影響を受けることになる」と指摘している。

また、「1回の取引金額が大きい商品については、取引費用の与える影響は無視できるが、1回の取引金額が小さい商品の場合、取引費用の占める割合が大きくなるため、取引費用や取引そのものを抑制する作用が強くなり、結果的に取引の中止や延期になりやすい」と論じた。

その上で「自動車」を例に挙げ、「新型コロナの影響で急激な販売不振に陥ったものの、その後はV字回復を遂げ、4月末の自動車の売り上げは回復し、新型コロナ流行前をわずかに超える売り上げになった」と説明した。

別の顕著な例として「不動産」に言及。「不動産は1回の取引金額が非常に大きく自動車の10倍以上になるため、自動車が(新型コロナの)影響が小さかったのであれば、不動産の場合は全く無視していいほどの影響しかないとい言え、実際にその通りになっている」とした。

高氏は、「4月末の時点で中国の不動産取引は基本的に新型コロナ前のレベルに戻っており、5月から6月初めにかけて中国の30の大中都市の不動産取引額は過去の平均値を超え、新型コロナ前の状況を超えた」と指摘。一方で、飲食や娯楽、スポーツジムなどの分野では、「いまだに大きな影響を受けたままだ」とし、「これらの業界に共通するのは1回の取引額が小さいため、取引コストが占める割合が大きいことだ」と論じた。(翻訳・編集/山中)

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