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<コラム>大爆発は確実?リベンジ消費の追い風受ける618セールが内需をけん引、ライブコマースにも注目

配信日時:2020年6月8日(月) 12時50分
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今年は、新型肺炎下の防疫体制で、消費が落ち込んだ分を取り返す動き“リベンジ消費”の追い風も受けそうだ。大手(アリババ、京東、拼多多、蘇寧易購)の動向をメディアから拾ってみよう。資料写真。

618セールとは、もともとネット通販2位・京東の創業記念祭である。今年で17回目、アリババの始めた双11(11月11日独身の日セール、今年で第11回)よりも古い。

双11の影に隠れていたが、ここ数年、上半期最大のネット通販セールに成長してきた。今年は、新型肺炎下の防疫体制で、消費が落ち込んだ分を取り返す動き“リベンジ消費”の追い風も受けそうだ。大手(アリババ、京東、拼多多、蘇寧易購)の動向をメディアから拾ってみよう。

■京東618全球購物節

歴史は古いが、活性化したのは2010年、やはり前年に始まった第一回双11の影響だった。

今年の京東は、新製品を続々投入している。パソコンなどデジタル機器を30万点、そのうち1万は超目玉、3000は京東だけの独占販売だ。化粧品でも3万点余りの新製品を投入、生鮮食品でも900ブランド、10万点の新商品を発売する

また5割引商品はパソコンや家電、日用品など2億点。その他9.9元均一の食料品を10万点揃えた。2000元(3万1000円)未満で買える60インチ4Kテレビもある。

また地方政府と連合して、各地で商品券方式のクーポンを発行する。その総額は100億元(1510億円)に及ぶ。

物流体制も万全だ。都市部では半日配送、全国88%の地域を24時間配送でカバーする。

さらに話題集中のライブコマースでも積極的に仕掛ける。京東直播で延べ30万回に及ぶ重点ライブを行う。100人以上のスター芸能人を起用する予定だ。さらに快手、抖音、微視、Bilibiliなどのショートビデオアプリとも連携を強める。このうち快手とは5月末に、正式提携を結んだ。

■天猫(アリババ)618

これに対しアリババは、細かく戦果を発表する作戦に出た。5月25日を618のプレセール初日とし、その売り上げを公表、世間の耳目を引き付けた。

家電、内装用商品はセール開始7分で1億元を突破、化粧品は7分で5億元を突破、開始1時間の売り上げは、前年比515%だったという。エースKOLの薇婭は、高級スキンケアブランド“The History of Whoo”のライブに登場、前年比32倍の売り上げを記録した。

6月1日は本セール入り初日で、目玉商品はiPhoneだった。5時間で5億元(76億元)を売り上げ、史上最速記録を達成、と発表した。アップルが値下げに同意したことも話題となった。全体売上は1時間30分で20億元(312億元)を突破した。こうした話題を小出しにする公表作戦を続けるのだろう。

ライブコマースでは、300人以上のスターを起用、さらに600人の社長やSEOなどを集めた“総裁隊”も淘宝直播に登場させる。これにはファーウエイ、栄耀、蘇寧易購、レノボなどの有名ブランドのライブも含まれる。また現金、商品券などクーポン総額はやはり100億元(1510億円)である。

618セール参加のネットショップは10万を超え、昨年の双11(11月11日独身の日セール)並みに増加した。

■拼多多と蘇寧易購の作戦

拼多多はこの一年、株式時価総額で京東と抜きつ抜かれつを繰り返している。存在感は大きくなる一方だ。家電の国美と提携後、初のセールであり、双方その効果を確認する必要に迫られている。しかし京東、アリババほど、大きな花火は打ち上げていない。

5月26日~6月15日はテーマを定めたタイムセールを個別に行う。6月16~20日はすべてのカテゴリ―のクライマックスセールと、その終息期間としている。

タイムセールでは、6時、9時、14時、16時、21時、22時と、細かく時間を指定したクーポンの配布を行う。常に拼多多アプリをチェックしないと、損をしますよ、という作戦である。シャオミ(スマホ)や美的(家電)、金龍魚、伊利(以上食品)など有名ブランドも含まれ、確かに見逃せない。

蘇寧易購は、家電量販店の出自のため、オフラインに強く、アリババと提携したことによりオンラインにも強い。日本のラオックスの親会社であり、最近ではカルフール中国を買収した。ただし、存在感では上位に差をつけられている。こちらも拼多多と同じ作戦を取る。5月25~31日、6月2~7日、11日~18日、15.~18日など細かく日やシチュエーションを分けて、クーポンの雨を降らす。

■まとめ

巷の話題は、京東とアリババに集中している。それにプラス、短視頻(ショートビデオ)アプリ、抖音(海外名TikTok)、快手、bilibiliなどの対応に注目が集まっている。

今年の618には、7億人のユーザーが買物をするとみられる。宅経済を強いられた反動のリベンジ消費と、大盛り上がりの直播電商(ライブコマース)との相乗効果も見込まれる。

国際関係は厳しく、当面、中国経済は内需に頼るしかない。おそらく618の成功を、経済復活の証しとして、国を挙げてアピールすることになりそうである。

■筆者プロフィール:高野悠介
1956年生まれ、早稲田大学教育学部卒。ユニー株(現パンパシフィック)青島事務所長、上海事務所長を歴任、中国貿易の経験は四半世紀以上。現在は中国人妻と愛知県駐在。最先端のOMO、共同購入、ライブEコマースなど、中国最新のB2Cビジネスと中国人家族について、ディ-プな情報を提供。

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