中国人が日本で体験した「医療崩壊」―中国メディア

Record China    2020年5月14日(木) 18時40分

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中国のニュースサイトの観察者網に13日、「中国人が日本で体験した『医療崩壊』」とする記事が掲載された。資料写真。

中国のニュースサイトの観察者網に13日、「中国人が日本で体験した『医療崩壊』」とする記事が掲載された。

筆者は日本の大学院に在籍する中国人の元ジャーナリスト。東京都心部在住だという中国人の友人Aさんの体験を紹介した。

それによると、Aさんは5月3日から37.5度以上の発熱が2日間続き、39度まで上昇することもあった。そのためAさんのガールフレンドが4日夜、新型コロナウイルス感染症に関する相談窓口に電話した。

電話すると、症状を尋ねられ、「4日後も発熱があったらPCR検査を受けられる病院を紹介します」との回答だった。しつこく助けを求めると、先方は多国語対応のコロナウイルスホットラインを教えてくれた。だが電話をかけてもつながらなかった。

ガールフレンドは複数の救急病院にも電話したが、いずれからも「発熱患者は対応できません」として断られた。Aさんとガールフレンドはこの時点で、自身が治療を受けられない「医療崩壊」の状態にいることを意識したという。

ガールフレンドは仕方なく、Aさんの他の慢性疾患について相談窓口に電話したところ、受け入れ可能な4つの病院を紹介してもらうことができた。3つ目の病院でようやく電話がつながった。Aさんには新型コロナウイルス感染症の他の症状はなく、発熱後も診察を受けられない状態であることを説明すると、特例として同院の救急外来を紹介された。

Aさんはガールフレンドに付き添われ4日午後10時に病院に到着。PCR検査と4回の血液検査を受けた後、2時間待たされ、5日午前2時に最後のCT検査が終わった。医師によると、何の病気かはっきりしないため、集中治療室(ICU)で隔離観察するとのことだった。午前3時まで待合室で待っていたガールフレンドは、Aさんがようやく落ち着いたことを知り、極度の疲労と不安とともに帰宅した。

6日、ガールフレンドはAさんの衣類などを持参して病院を訪れたが、滞在を許可されたのは10分間だけで、Aさんとの面会は許可されなかった。

7日午後2時半にPCR検査で陰性が判明し、Aさんは一般病棟に移って治療を受け、8日に完治して退院した。

筆者は、「現在の日本社会で、新型コロナウイルス感染症による医療崩壊には2つの側面がある」とし、「1つは医療現場の混乱だ。これには患者が病院で治療を受けられなかったり、呼吸器や防護服などの医療物資が不足したり、医療関係者が過労状態に追い込まれたりすることが含まれる。もう1つは、医療システムが新型コロナを含む新たな患者を適時に受け入れられなくなることだ」とした。

そして、NHKの報道を引用し、4月には都内で新型コロナ感染の疑いがある患者が、約110カ所の医療機関から受け入れを断られたケースがあったことや、3月には東京消防庁や都によると、救急搬送の受け入れ先を探す際、5カ所以上の病院に断られたり、受け入れ先が20分以上決まらなかったりしたケースが(前年同期比231件増の)931件に上ったことなどを紹介した。(翻訳・編集/柳川)

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