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米国は中国と新冷戦を始めるべきではない―米紙

配信日時:2020年5月10日(日) 7時10分
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9日、環球時報は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの記事を引用し、米国は中国と新たな冷戦を始めるべきではないとする記事を掲載した。

2020年5月9日、環球時報によると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが、「米国は中国と新たな冷戦を始めるべきではない」とする記事を掲載した。

記事は、新型コロナウイルスの感染拡大ですでに悪化していた米中関係がさらに悪化していると指摘。「米国ではますます多くの人が米国は中国に対抗すべきと主張しているが、これはかつてのソ連に対する冷戦とよく似ている」とした。

一方で、「この思想には大きな誤りがある」とし、「他の大国は米国に挑戦するとの時代遅れの思想を反映しており、実際にはこの先、最も脅威となるのは他の国ではなくグローバル化である」としている。

その理由として記事は、「米国は中国への対処に成功したとしても、流行病や気候の変化、サイバー攻撃、テロ、核兵器の拡散と使用などでその成果が一気に失われてしまう」と指摘。「米国はグローバルな挑戦に対応するだけでなく、これらの挑戦に対する競争力と適応能力を高めることに注意を向けるべきである」と論じた。

さらに、「中国の外交政策の目標についても誤った理解をすべきではない」とし、「米国は中国を修正主義大国、米国の繁栄と安全を脅かす存在、米国の価値観や利益に反する世界をつくろうとしていると評している」とした。その上で、「中国に対するこうした評価は、中国の野心と能力を過大評価している」と指摘。「実際の中国の戦略は領土を守ることと国内の安定にある」とし、「中国に対しては、米国の影響力を減らして隣国への影響力を強めようとしている地方の大国と見なすべき」と主張した。

そして、「中国には現在の世界秩序を翻すような意図はなく、現在の秩序の中で影響力を強めたいだけだ」とし、「かつてのソ連と違って中国には自分たちのモデルを他国へ押し付けることや、国際政治をコントロールしようとの意図はなく、中国がさらに遠くへと触覚を伸ばす時の手段は主に経済である」と指摘した。

また、「中国はその活動範囲と影響力を拡大しようとする中で、深刻な限界性に直面している」とも指摘。「中国経済の二桁成長はもはや過去のものであり、環境問題や高齢化、人口減少の問題に対処しなければならず、中国は将来的に世界の覇者となるとの論調には注意深く対応すべきだ」と論じた。

記事は、「米中間には避けられない戦略競争がある」と認め、「米国の利益を守るために必要に応じて中国に反撃すべきだ。だがこうした競争が中国との共通の利益の分野で協力を進めることを妨げるものとはならない」としている。

また、「中国を世界経済や世界貿易機関(WHO)へ組み込んでも予期された政治や経済面での改革が見られないことに失望している人がいるが、経済一体化は過去も現在も価値のあることだ」と主張。「アジアの安定的な利益に中国を参加させ、隣国に対して武力を使用させない理由となった」と論じた。

最後に記事は、ソ連解体後の米国の外交政策は方向性を失っていたが、30年が経過した今でも方向性が定まっていないと指摘。「再び冷戦を行うことで方向性を探し求めるべきではない。中国はソ連ではない。グローバル化した世界には新たな戦略思想が必要である」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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