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〈一帯一路実践談15〉2006年も調査 西域“仏教聖地”全容明らかに

配信日時:2020年5月2日(土) 16時0分
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沙漠での調査アレコレを紹介したい。未体験者にとって、沙漠は危険な所である。写真はダンダンウイリク壁画と法隆寺壁画の類似性を報じるNHK画面。

一帯一路」の要衝である新疆で実践してきた世界的文化遺産保護研究などを連載中。2002年「日中共同ダンダンウイリク遺跡学術調査」を開始し、法隆寺金堂壁画の源流といえる「西域のモナリザ」などを大量発掘。04年調査にはNHKとCCTVが同行取材。05年にはNHK「新シルクロード」が放送され好評を博した。

2005年7月、全ての壁画の保護処置が完了し、国家文物局専門家委員による保護完了審査会が開催され、筆者や盛春寿局長・岡岩太郎・沢田正昭・鉄付徳各教授らが出席。保護処置は承認された。

2005・06年も調査を継続した。沙漠での調査アレコレを紹介したい。未体験者にとって、沙漠は危険な所である。連続する大小様々な砂丘、低いものでも数メートルあり、視界を遮る。方向感覚も狂いがちで、迷い死に至った人もいる。沙漠に座ったり、立ったままの食事は毎日同じ。朝は粥に前夜の残り羊肉、昼は硬いナンとソーセージを調査現場でペットボトルの水で流し込み、夜は羊丼。その後に、日中双方ミーティング。そして遺物の実測やPCで図面整理など。水は貴重なので、歯磨き洗顔はなし。トイレは作ったこともあるが不人気で、BCから離れて。調査最終日はゴミ拾い。

(炎天下での発掘は重労働、中央が当時64歳の筆者)

研究領域が多岐にわたることもあり、佛教大・六甲山麓遺跡調査会・奈良女子大・奈良大・飯田市美術博物館・大手前大・国士館大・岡墨光堂・アートブリザヴェーションサービス・六法美術・新疆文物局・新疆文物考古研究所・和田文物局・中国国家博物館・北京大学・中国石油東方公司などから研究者・技術者を組織した。専門分野は文化財管理・国際協力学・考古学・建築学・仏教美術史・文化財保護・模写・測量などである。これら多くの方々の努力により、次のような成果をあげることができた。感謝しきれない。

(保護処置後の「如来群・騎馬人物行道図」壁画)

専門的で恐縮ながら…

●寺院・住居・円形城壁・炉・窯・果樹園など70カ所の遺構と遺物散布地約30カ所を確 

認し、GPSなどで経緯度を登録、遺跡分布図を作成した。

●光波測量により、各遺構・周辺地形図を作成した。

●大量の国宝級壁画を発見、保護のために緊急発掘した。

●それらの壁画の保護と研究を行った。

●銅貨など多くの遺物を収集し、研究を開始した。

●国家文物局の許可をえて、数遺構を発掘、貴重な知見をえた。

●数カ所の寺院址を試掘、状況確認をおこない内容豊富な壁画を撮影、保護のため埋め戻した。 

●これらの結果、西域における“仏教聖地”としての全容を明らかにした。これら成果は報告書や佛教大学・北京大学での国際シンポジウムなどで発表し続けている。

■筆者プロフィール:小島康誉
1942年名古屋市生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、日中理解実践家。1982年より中国新疆を150回以上訪問し、世界的文化遺産保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。
ブログ「国献男子ほんわか日記」
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