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日韓のとげ、対馬の盗難仏像引き渡し訴訟控訴審始まる、一審は所有権主張する韓国の寺に軍配

配信日時:2020年5月1日(金) 19時40分
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長崎県対馬市の寺から盗まれ韓国に持ち込まれた仏像をめぐる引き渡し訴訟の控訴審が始まった。一審は所有権を主張する韓国の寺側が勝訴。日韓両国間に突き刺さるとげの一つになっている。写真は韓国の浮石寺。

長崎県対馬市の寺から盗まれ韓国に持ち込まれた仏像をめぐり、大田高裁は4月28日、所有権を主張する韓国の寺が仏像を保管する韓国政府に引き渡しを求めた訴訟の控訴審弁論を開いた。一審は「仏像は日本に略奪された」との判断を下し、韓国の寺側が勝訴。日韓両国間に突き刺さるとげの一つになっている。

訴訟の対象になっているのは、2012年に長崎県対馬市の観音寺から盗まれた仏像「観世音菩薩坐像」(同県指定有形文化財)。韓国人の窃盗団が韓国に持ち込んだ。翌年、韓国の警察が窃盗団7人を逮捕して仏像を回収。7人のうち6人には懲役1~4年の実刑判決が下された。

仏像は当然、対馬の観音寺に返還されるはずだったが、韓国・忠清南道瑞山市の浮石寺が「数百年前、倭寇(わこう)によって略奪された」などして、韓国政府に引き渡しを求めて提訴。一審の大田地裁は17年1月、仏像の中から見つかった記録などを根拠に「浮石寺の所有と十分に推定できる」として、同寺側の主張を認め、韓国政府に引き渡しを命じた。その後、韓国政府が控訴し、争いの舞台が大田高裁に移った。

異例の一審判決については韓国内でも疑問視する声が少なくなかった。有力紙も「韓国は国際的な信用を失った。略奪文化財でも法に従い返還すべき」(朝鮮日報)、「21世紀の明白な盗品を返さなければ、国際社会が私たちをどのような目で見るのか気になる」(東亜日報)などと指摘していた。

聯合ニュースによると、控訴審で高裁は仏像と像内の記録が本物かどうかを見極めるため、原告側と被告側が推薦する専門家を呼び、法理的争点を整理することを決めた。また、現在、大田市の国立文化財研究所に保管されている仏像から試料を採取し、正確な制作年度を調べる計画だ。

1951年に仏像から見つかった像内納入品の中には、1330年ごろに瑞州(瑞山の高麗時代の名称)にある寺に奉安するため制作されたと読み取れる内容が記録されていたが、韓国政府側は記録が実際に高麗時代末期に作成されたことを立証する資料がなく、記録の信ぴょう性は高いとはみなせないなどと反論しているという。

控訴審は一審判決後、すぐに始まったが、日本側からの文書の返信が遅れて進展がなく、昨年は1月8日と6月25日の2回、書類の検討が行われただけだった。次回の弁論は6月9日に開かれる予定。高裁判決の行方は予断を許さないが、再び浮石寺側に軍配が上がった場合、日本側の反発は避けられず、日韓対立の炎に油を注ぐのは必至だ。(編集/日向)

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2018年10月22日 16時20分
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