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なぜ?新型コロナによる女性の消費低迷、男性より回復遅れる恐れ

配信日時:2020年5月28日(木) 7時50分
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25日までに発表された調査会社アスマークの新型コロナウイルスに関する生活者の調査レポートから、女性の消費の回復には男性よりも時間がかかる恐れがあると分かった。写真は自粛期間中のスーパーマーケット。

調査会社アスマークは5月末まで毎週3回新型コロナウイルスに関連する生活者の調査レポートを発表している。対象者は首都圏(一都三県)に住む女性250人・男性250人の計500人だ。25日までに発表された調査結果から、緊急事態宣言解除後も、女性の消費の回復には男性よりも課題があると分かった。

▼娯楽施設の利用に対する抵抗意識、女性に顕著

5月18日に発表された「(一都三県の)緊急事態宣言が発令される前と比べて利用頻度が減る(積極的に利用できない)と思う施設」のアンケート結果では、「ライブハウス(59.4%)」が最も多く選ばれ、「カラオケ、ボーリングなどの遊戯施設(55.8%)」、「スポーツジム・フィットネスジム(52.4%)」が続いた。これらの施設では、女性の方が男性と比べて10%以上利用を控える意向が高かった。同社は、「女性は外食やショッピングも積極的にはできないと考える人が男性よりも多く、女性の消費の持ち直しには時間がかかることが懸念される」と指摘している。

▼なぜ女性の方が緊急事態宣言解除後も消費に消極的なのか?

4月22日に行われた「経済活動と自粛継続、どちらがより重要か」についてのアンケートでも回答に男女差が出ている。「自粛継続の方が重要」と答えたのは、女性では82.8%に上ったが、男性では68%だった。一方で、女性の方が流行の終息後に外食や旅行をしたいと考えている人が多く、消費意欲はあっても流行の終息まで我慢するというケースが多いようだ。

また、女性の方が緊張感を持って買い物をしている人が多いことも分かった。5月20日付の調査結果では、「買い物の時、人との距離を取るようになった」と答えた女性は70%、男性は48.8%だった。このほか、「現金を使わなくなった」「商品を手に取って確認しなくなった」と答えたのも女性の方がやや多かった。女性の消費の回復には、自粛や感染予防対策の必要性の低下か、現状のままでも安心して参加できる経済活動が鍵となりそうだ。

▼経済的な理由で女性の消費が伸びない可能性も

収入の減少も女性の方が目立つ。直近3カ月で世帯収入が「減った」と答えた男性は24%、女性は36%だった。減った人の割合が最も大きかったのは30代の女性で54%に上った。アスマーク社は「(30代の女性に多い)非正規雇用者の影響が特に大きいと推察される」としている。

内閣府男女共同参画局が昨年6月に発表した統計によると、2018年の労働者における非正規雇用者の割合は、男性は22.2%、女性は56.1%だった。非正規雇用者は経営の調整弁にされやすく、景気や雇用環境が安定するまで出費を抑える人が多いと予想される。このため、非正規雇用者の割合が大きい女性の消費の回復は、男性よりも時間がかかる恐れがある。

韓国でも女性が危機に

韓国でも、働く女性が危機にひんしている。韓国政府の2月時点の統計によると、一時休職者61万8000人のうち62.8%は女性だった。年齢別の就業率を見ると、最も下げ幅が大きかった20代女性は1.7ポイント低下したのに対し、20代男性は0.2ポイント上昇している。これらのデータは、女性の方が仕事における新型コロナウイルスの影響が大きいことを示している。

スイスのシンクタンク・世界経済フォーラム(WEF)が昨年12月に発表した「ジェンダーギャップレポート」(世界153カ国・地域の男女格差の少ない国順ランキング)で、日本は121位、韓国は108位、中国は106位だった。韓国や中国よりもランキング下位の日本では、女性の仕事環境の悪化はさらに深刻になる恐れがある。(編集/毛利)

【アスマーク】レポート詳細はこちら コロナウイルスに関する調査レポート

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