広がる「教育格差」、農村部の大学進学率はわずか3%、教科書代すらままならぬ―中国

配信日時:2013年12月8日(日) 17時50分
広がる「教育格差」、農村部の大学進学率はわずか3%、教科書代すらままならぬ―中国
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3日、AP通信はこのほど、「貧しい村から有名大学へ、不公平な環境で道を切り開く」と題した記事を掲載した。写真は中国の農村。
2013年12月3日、環球時報によると、AP通信は1日付で「貧しい村から有名大学へ、不公平な環境で道を切り開く」と題した記事を掲載した。

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穆(ムー)さんは子供の時に住んでいた家を眺めていた。ノートで継ぎ接ぎした壁紙はもうボロボロで、ほこりをかぶった机には「梅花香自苦寒来(梅の花は寒いときこそ美しく香る。『厳しい環境の中で、忍耐と努力を乗り越えてこそ芯が強い人間になる』との意味)」の文字が残っている。故郷に帰ってきた穆さんは「この字を励みに生まれ育った貴州省から北京市の有名大学院合格への厳しく困難な道のりを歩んだ」と話す。

中国の教育にはなおも階層差が色濃く反映されている。急速な成長をとげる現代中国では、経済と社会の不公平さが日増しに強くなっている。

農村部では子供に教育を受けさせるために大きな犠牲を払っている家庭が少なくない。穆さんの家も非常に貧しく、穆さんが勉強を続けるために兄は中退を余儀なくされた。大学の生徒募集枠は大都市の学生に有利なものであり、穆さんは人一倍努力したことで、北京の学生がトップの国立大学に入学できる点数で西南政法大学に合格した。

スタンフォード大学の研究によると、中国農村部の貧しい学生の大学進学率はわずか3%。一方、上海市の公式データでは、同市の大学進学率は84%に上る。2011年の政府予算を見ると、学生1人当たりへの支出は貴州省が年間552ドル(約6万円)であるのに対し、北京市は2985ドル(約30万円)で、大きな差があることがわかる。義務教育であっても、貧困家庭では教科書代を負担するのもままならない。また、多くの農村部の学校が閉鎖や統合に見舞われたことで、通学や寮生活が困難になり、農村部の中退率は上昇の一途をたどっている。中国教育部は不公平な現状に対し、農村部の教師・生徒に対する財政支援を強化することで格差縮小に取り組むことを約束した。

週末には農作業をしなければならないという穆さんは「都市部の学生よりも2、3倍は努力する必要がある。昨年、奨学金で北京の大学院に入ることができた。兄が払った犠牲に対する償いがしたい」と話した。(翻訳・編集/XC)
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