新型コロナウイルスの由来が武漢ウイルス研究所であることを証明するものは何もない―仏メディア

Record China    2020年4月19日(日) 23時10分

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17日、仏RFIの中国語版サイトは、「新型コロナウイルスの由来が武漢ウイルス研究所であることを証明するものは何もない」とする記事を配信した。写真は武漢ウイルス研究所。

2020年4月17日、仏RFIの中国語版サイトは、「新型コロナウイルスの由来が武漢ウイルス研究所であることを証明するものは何もない」とする記事を配信した。

記事によると、中国科学院武漢ウイルス研究所から新型コロナウイルスが漏れたのではないかとの疑いがかけられているが、フランス大統領府は、今のところフランスは武漢ウイルス研究所のP4実験室(バイオセーフティーレベル4実験室)と新型コロナウイルスの由来との間の関連性を証明するいかなる事実もつかんではいないとしている。

中国科学院武漢ウイルス研究所のP4実験室は、04年に仏中が協力提携した成果であり、重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した1年後に中国がウイルス研究の分野でリードしていたフランスの援助のもと、伝染病予防のトップレベルのウイルス研究所を建設することを希望してできたものだ。

米ワシントン・ポストと米FOXニュースは、P4実験室と新型コロナウイルスの世界的な大流行には関係がある可能性を指摘し、新型コロナウイルスの感染はこの実験室がある武漢市から始まったと伝えている。

一方、中国外交部の趙立堅(ジャオ・リージエン)報道官は、世界保健機関(WHO)と世界の多くの著名な医学専門家が、新型コロナウイルスがこの実験室で生まれたことを示すいかなる証拠もなく、実験室から漏えいしたなどの主張には何の根拠もないと反論している。

トランプ米大統領やポンペオ米国務長官は、米メディアが武漢ウイルス研究所と新型コロナウイルスの関連性について報じたことを受け、「徹底的に調査」すべきとの見方を示している。

ワシントン・ポストは、「米国大使は2年前に武漢のP4実験室の安全問題について米当局へ警告を発していた」と指摘している。FOXニュースは「多くの情報源」を根拠として、新型コロナウイルスは武漢ウイルス研究所のP4実験室が由来である可能性を報じている。

この武漢ウイルス研究所と最初に正体不明の肺炎患者が出た華南海鮮市場とは数キロしか離れていない。そのため、ウイルスが漏れ出したのではないかとの疑いがかけられている。新型コロナウイルスの宿主はコウモリだと言われているが、P4実験室ではコウモリのコロナウイルスに関する研究が行われていたため、ずっと疑いの目が向けられていた。

それだけでなく、08年にノーベル医学賞を受賞したウイルス学者のリュック・モンタニエ教授は、新型コロナウイルスは武漢の実験室から来ているとの見方を示しており、この発言は多くの関心と論争を引き起こしている。

仏パスツール研究所のウイルス学者、サイモン・ウエインホブソン教授は、モンタニエ氏の発言には何ら証拠がないとの見方を示した一方で、武漢のウイルス研究所で行われていたコロナウイルスの研究は「完全に狂った研究であり、人類を不必要なリスクにさらす」と批判もしている。(翻訳・編集/山中)

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