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おうち経済で有料コンテンツに春が来たか―中国メディア

配信日時:2020年4月21日(火) 6時40分
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新型コロナで家にこもった人々はオンラインに目を向けざるを得なくなり、こうしてさまざまなオンライン経済が爆発的に成長し、その中には有料コンテンツも含まれていた。写真は武漢。

大学生の陳さんは、新型コロナウイルス肺炎による影響でやって来た長い長い休みに、Q&Aサイトの知乎に文章を発表して、1カ月で4万元(約60万円)あまりを受け取り、有料コンテンツで自分史上最高の収益分配を達成するとは思いもしなかったという。北京日報が伝えた。

突然やってきた新型肺炎により市民は外に出られなくなり、多くのオフライン実店舗が大きな打撃を受けた。家にこもった人々はオンラインに目を向けざるを得なくなり、こうしてさまざまなオンライン経済が爆発的に成長し、その中には有料コンテンツも含まれていた。陳さんはサイトの契約作者として、こうした動向の中で「有料コンテンツの春が来た」と感じている。

■ネットで文筆活動をして家で暇つぶし

大学在学中の陳さんの創作活動は読書エッセイからスタートした。「自分には本を読む時の習慣があって、読み終わるといつも読書エッセイや感想文を書いていた。こうしないと読んだ本の内容を忘れてしまうからだ」という。2年前に『論語』を再読した時にも、1編読み終わるごとにエッセイを書いた。陳さんの筆にかかると、厳粛で堅苦しい歴史が生き生きとしたものに変わる。孔子は親しみやすいおじいさんになり、弟子の顔回は「物静かなイケメン」になる。

「エッセイを書いた後、書きっぱなしにしておくより、ネットに発表した方がいい、そうすればたくさんの人と議論できると思った」。陳さんがエッセイをネットに発表すると、軽妙でユーモラスな筆致が瞬く間に注目を集め、本にしませんかと連絡してくる出版社もあった。こうして陳さんはネットでの文筆活動をスタートした。

陳さんの文章には独特な味わいがあり、知乎で一定の読者を獲得し、知乎の塩選会員(厳選会員)向けコラムの作家にもなった。今年2月、感染症の拡大により陳さんは冬休みを西安市の実家で過ごすしかなかった。「学校は再開が延期され、ほとんど外に出られなかったので、創作活動がひきこもり生活の暇つぶしになった」という。

しかし家にいる時間が長くなり、陳さんも他の人と同じようにいらいらしたり、つまらないと感じたり、ひらめきがなくなったりした。陳さんは、「いいものが書けなくなった。約束していた原稿もいくつか辞退してしまった」とやるせない表情で振り返った。

家にこもってますます何も書けなくなったと感じていた陳さんだが、2月の知乎の有料コンテンツでの収益分配を見てびっくりした。「4万元以上で、自分のネット文筆活動で収入が最も多い月になった。きっと誰もが家にいて退屈しきっていたからだろう」という。

陳さんはこれから専業の作家としてネットで創作活動を続けるかどうか、まだ決めかねている。大学で学んでいるのは経済系の専門で、文学とは関係がない。将来については、「今後の創作活動は兼業になるだろう。やっぱりまだ収入がそれほど安定していないから」と話した。

■有料コンテンツで「感染症アクセス」を分け合う

3月に知乎は2回ダウン状態になった。動画アプリの芒果TVや愛奇芸、阿里巴巴(アリババ)のテレワークプラットフォームの阿里釘釘、企業版微信(WeChat)なども大勢のユーザーが押し寄せてダウンした。オフラインからオンラインへの転換を迫られた大量のアクセスが、多くの業界で新たなチャンスを生み出し、その中には知識型有料コンテンツも含まれる。

知識探求型有料コンテンツの主力プラットフォームの1つである知乎が最近発表した成果によると、今年2月末現在、有料ユーザーは前年同期の4倍以上に増えたという。

感染症の拡大中に、知乎は有料コンテンツの増加に関するデータを発表していないが、複数の知乎の作者の話では、コンテンツの収益分配が大幅に増加したという。独身のホワイトカラーは、「この長い休みは自主的に勉強するいい機会になった。語学の学習、文学の名作や科学読み物への情熱がよみがえってきた。各プラットフォームの有料学習コンテンツは種類が豊富で、選択の幅が非常に広い。家にいる毎日がとても充実したものになる」と話した。

知識型有料コンテンツもこの「感染症アクセス」の流れの中で新規ユーザーの獲得に全力を挙げている。たとえば音声共有サイトの喜馬拉雅(シマラヤ)は複数のメディアと協力して「新型肺炎に対抗する」コーナーを打ち出し、感染症の情報、予防の科学的知識、ポッドキャスト、子どもの予防方法などを発信する。同じく音声共有サイトの蜻蜓FMも「感染症と闘う」コーナーを設け、感染症の動向、科学的知識などを発信するほか、医療プラットフォームの好大夫などと協力してオンラインボランティア診療をスタートした。

■感染症の終息後も戦果を守り抜けるか?

ここ数年、知識型有料コンテンツが生み出した一部の成熟したコンテンツには、Q&A、コラム、プラットフォーム、報告などのタイプがあり、ユーザーの選択する範囲もますます広がりをみせる。データ分析機関の艾媒諮詢(iiMedia Research)がまとめたデータによると、中国の知識型有料コンテンツの市場規模は2015年の15億9000万元(約238億5000万円)から、19年は278億元(約4170億円)に増加した。同機関の予測では、20年には392億元(約5880億円)、21年はさらに増加して675億元(約1兆125億円)になるという。今回の感染症の流行で、多くの業界関係者が、「今年の知識型有料コンテンツ市場の規模は予想よりも早く400億元(約6000億円)を突破する」との見方を示す。

だが、現在、感染状況が徐々に好転するにつれ、オフラインのリベンジ的消費がすでに始まっている。知識型有料コンテンツはこれからも注目を浴び続けることができるだろうか。

業界アナリストの孫兆平(スン・ジャオピン)さんは、「今の状況から考えて、知識型有料コンテンツは規模が大きく、可能性も大きな市場だ。感染症の拡大中にコンテンツを利用した消費層は、今後もコンテンツにお金を払い続けるかもしれないし、実際の収穫はそれほどでもないとしてやめるかもしれない。よって知識型有料コンテンツという『パイ』を大きくするには、質の高い優れた商品を生み出すこと、サービス提供分野を拡大すること、コンテンツの畑をコツコツと耕すことが必要だ。さらにユーザーのニーズの変化に機敏に対応し、確かな品質のコンテンツ、よいサービス体験、効率的な利用ができればこそ、この業界の持続的な発展はより良く保障できる」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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