スペインの北朝鮮大使館襲撃した「自由朝鮮」、米FBIから切り捨てられる?―韓国紙

Record China    2020年4月19日(日) 9時20分

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スペインの北朝鮮大使館を襲撃した反北朝鮮団体の「自由朝鮮」について、韓国紙は「米FBIが切り捨てたはずだ」と報じた。写真はスペインの首都マドリード。

スペインの北朝鮮大使館を襲撃した反北朝鮮団体の「自由朝鮮」について、朝鮮日報は「米連邦捜査局(FBI)が切り捨てたはずだ」と報じた。その理由としては「大胆な作戦をする団体との協力は危険すぎると判断した」と指摘。「(反北なら)米国が無条件に支援するという期待も幻想だ」との見方を示した。

「自由朝鮮」の前身は「千里馬民防衛」。千里馬民防衛は2017年2月にマレーシアで暗殺された金正男氏(朝鮮労働党・金正恩委員長の異母兄)の長男・金漢率氏を救出して安全な場所への移動を手助けしたと主張し、一躍注目を集めた。その後、組織名を改め、北朝鮮臨時政府の樹立を宣言した。昨年2月22日に起きた大使館襲撃のリーダー格は、韓国系海外在住者の「エイドリアン・ホン・チャン」と名乗る人物とされる。

自由朝鮮をめぐり、朝鮮日報は米紙「ウォールス・ストリート・ジャーナル(WSJ)」の4月3日付の記事を引用。ホン氏の「決定的な読み違い」を取り上げた。

WSJによると、ホン氏は北朝鮮大使館を襲撃した後、米国にFBIの関係者と面会する約束を取り付け、大使館から持ち出したUSBメモリーと複数の書類を手渡した。しかし、FBIは冷たかった。FBIは「外国での北朝鮮大使館襲撃という大胆な作戦をする団体との協力は危険すぎる」と判断し、大使館侵入事件を捜査中のスペイン当局にホン氏の身元を逆に伝え、ホン氏がFBIに手渡した資料はそのままスペイン側に引き渡された。これをきっかけにスペイン当局は監視カメラ映像などから自由朝鮮メンバーの氏名を一人一人把握し、ホン氏は逃亡者の身の上に転落した。

朝鮮日報は「ホン氏は20代の時から北朝鮮の人権活動に取り組みながら、米国と韓国の情報機関と関係を結んできたが、ホン氏が率いる自由朝鮮が『一線を越える』ことを起こしたため、米国がしっぽ切りに乗り出したということだった」と報道。別の人権団体関係者の話として「一連の現状からわれわれの仲間内では『米国野郎を信じるな、韓国野郎にだまされるな』と言っている」とも伝えた。

同紙は「自由朝鮮の事例は極端なケースだが、国際社会が韓半島(朝鮮半島)問題を取り扱うやり方を示している。米国とスペインは当然のことながら、自由民主主義に基づく半島統一を歓迎するだろう。一方でその手段と方法、戦術が自国に害をもたらすとき、血盟である米国も尻込みするほかない」と言及。「北朝鮮と一部左派が掲げる『わが民族同士』は妄想だが、米国が無条件に『すべての団体のすべての行動』を支援するという期待も幻想だ。統一のスタート地点は冷静な現実認識にあることを忘れてはならない」と述べ、無謀な行動をいさめた。(編集/日向)

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