駐米韓国大使の「また米国を選択しなければならないのか」発言が波紋、韓国保守系紙は一斉非難

Record China    2020年10月16日(金) 12時20分

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「また米国を選択しなければならないのか」との駐米韓国大使の発言が韓国内で波紋を広げている。保守系各紙は「いっそ韓国は中国を選択すべきと表明せよ」などと一斉に非難した。写真はニューヨークの自由の女神像。

「70年前に米国を選択したからといって、また米国を選択しなければならないのか」との李秀赫・駐米韓国大使の発言が韓国内で波紋を広げている。文在寅政権の考え方を代弁との見方もあり、保守系各紙は「いっそ韓国は米国ではなく中国を選択すべきと表明せよ」「大使の資格あるのか」などと一斉に非難した。

李大使は外交官出身。2003年には北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の初代首席代表を務めた。その後、政界に転身し、与党「共に民主党」の国会議員だった昨年8月、駐米大使に任命された。李大使は6月にも「(米中間で)韓国は選択を強いられる国でなく、もう選択できる国という自負心を持っている」と話したことがある。

朝鮮日報などによると、今回の発言は12日にテレビ会議で行われた国会外交統一委員会の駐米大使館国政監査で飛び出した。6月の発言の延長線上にあり、大使は「今後も米国を愛することができてこそ、韓国の国益になってこそ米国を選択するだろう」とし、「愛してないのに70年前に同盟を結んだからといっても、それを守らなければならないというのは米国に対する侮辱」と述べた。

同紙は社説で「韓国は国益になるから米国との同盟を選択したのだ」と強調。「それは過去だけでなく今も同様で、予測可能な未来においても同じことだろう。トランプ後の米国も以前と同じではないが、韓国の安全保障にとって『最後のとりで』であり、韓米同盟のほかに別の代案があるだろうか」と続けた。

さらに「今の韓国の繁栄は、韓米同盟なしには考えられない。そんな米国と中国を同等に置いてはかりに掛けるというのは、中国でさえも尊重され難い浅薄な行動」と厳しく批判。「中国とも良い関係を維持するのは重要なことだ。しかし、根本を外れてしまっては災厄に見舞われることになる。もう少ししたら『米国ではなく中国を選択すべき』という言葉が出てくるだろう」と語気を強めた。

中央日報も社説で「李大使の相次いだ発言には失望を超えて意図が何か疑われるほかない。 ここまでくると、駐米大使としての職務を遂行する意志と資格があるのか問わざるを得ない」と論難した。

その上で「文政権発足以降、韓米同盟の信頼が毀損(きそん)されているという懸念が絶えず提起されてきた。たとえそのようなことが起こっても米国政府を相手に誤解を解いて不必要な摩擦を減らすために努力すべき人が駐米大使だ」と言及。「李大使が米国で大韓民国を代表する席を守り続けるのは国益に合致しないということを任命権者である文大統領は分かるべきだ」などとして、更迭を求めた。(編集/日向)

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