コロナ治療薬開発が急務の中、韓国政府は製薬業界を「冷遇」?

Record China    2020年4月17日(金) 16時40分

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14日、韓国・韓国経済は「新型コロナウイルス感染症の治療薬開発が急がれる中、韓国の製薬業界が冷遇を受けている」と伝えた。写真は韓国の薬。

2020年4月14日、韓国メディア・韓国経済は「新型コロナウイルス感染症の治療薬開発が急がれる中、韓国の製薬業界が冷遇を受けている」と伝えた。

記事によると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日に韓国パスツール研究所を訪れ、「治療薬とワクチンの開発を政府が確実にサポートする」と述べ、新型コロナウイルス克服に向け、国産の新薬・ワクチン開発をスピードアップさせる考えを示した。しかし、国産薬の効果を確認する「治療目的使用の承認」は遅々として進んでおらず、韓国の製薬業界は「依然として政府の敷居は高い」と訴えているという。

食品医薬品安全処によると、これまでに韓国の製薬・バイオ会社が申請した治療目的使用の承認は16件で、うち11件が承認を受けた。現在、ImmuneMed、Pharmicel、GemVax&KAELの3社の薬剤が国内患者の治療に使用されているという。

「治療目的使用の承認」は、既に許可を受けているか臨床段階にある薬を、医師が特定の患者に使用することを申請する制度。バイエルの抗マラリア薬クロロキン、アッヴィの抗HIV薬カレトラなどが、中央臨床委員会の勧告を経て、韓国内でも患者の治療に使用されている。しかし国産薬の場合、開発中の薬の他に既に市販されている薬が承認を受けたケースはまだないといい、記事は「対照的だ」と指摘している。

治療薬の開発を進める企業は、ほとんどがドラッグリポジショニング(既存薬の転用)の手法を取っている。韓国の一洋(イルヤン)薬品、プグァン薬品、シンプン製薬なども、各社が保有する医薬品の試験と実験によって治療の可能性を確認したという。このうち相当数が食品医薬品安全処の治療目的使用の承認を待っているが、さまざまな理由から進んでおらず、「株価を上げるためにデマを流した」という批判まで出ているという。

業界関係者は「韓国の製薬会社には敷居が高過ぎる」「既に安全性は確保できている薬なのだから、政府はもう少し積極的に国産薬の使用を承認すべきだ」と話している。これに対し、食品医薬品安全処関係者は「誤って服用すれば患者の命に関わるため、薬がどうしても必要な患者かどうかなどを検討し審議している」「国内製薬会社にだけ高い壁を設けているのではない」とコメントしているという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「政府は無能だ」「あきれてものが言えない」「リスクを抱えたくないってことだ。海外の薬品なら問題があっても海外の企業の失敗だから痛くもかゆくもない。国内の会社がどんなに開発したって、認めないんだろう」「中国人の入国を遮断せず国内への流入を放置した理解不能な政府。治療薬に転用できる薬があっても副作用を言い訳に承認しないなんて」「海外の薬は、外国の目を意識してすぐに許可を出してるんでしょ」「新型コロナは深刻な状況だ。国内企業が保有する医薬品で治療できる可能性があるのに承認しないなんて、感染者を見殺しにするつもりか」「ビル・ゲイツの作るワクチンを待っているのでは?」など不満の声が寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

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