復活を遂げた日本バレー女子、中国は日本のスポーツ戦略を学べ―中国メディア

Record China    2013年11月28日(木) 19時15分

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28日、日本で開催されていたバレーボールの2013ワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャン)女子大会がこのほど幕を閉じた。写真はロンドン五輪女子バレーボール準々決勝、日本対中国。

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2013年11月28日、日本で開催されていたバレーボールの2013ワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャン)女子大会がこのほど幕を閉じた。日本バレーボール女子は3位となり、2001年の大会以来12年ぶりのメダルを獲得した。昨年のロンドン五輪で銅メダルを獲得している日本バレーボール女子は、これで連続して国際4大大会でメダルを獲得したことになる。このことからも、長年衰退していた日本のバレーボール女子が再び復活を遂げたことが見て取れる。人民日報が伝えた。

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日本は、従来よりバレーボールに熱心に取り組み、かつ親しんできた国である。1964年の東京五輪で金メダルを獲得するなど1960年代には「東洋の魔女」として世界で恐れられ、これまでバレーボールの技術革新に大きな影響を与えてきた。特に、日本バレーボール女子はバレーボールというスポーツの発展に大きく貢献してきた。このような成績を達成できたのは、日本の各世代のバレーボール女子選手や監督・コーチ、スポーツ業界の人々の苦労と努力の賜物であると同時に、バレーボールというスポーツを愛する日本の大衆の層の厚さと国民感情のおかげでもある。

ある一つのスポーツが、長年衰退せずに継続して発展し続けることができたとしたら、それは確実にスポーツ界と社会、大衆が相互に促進しあい、ともに努力してきた結果に拠るものだ。日本には、「人生のある時期、ただひたすらバレーボールのことを考え、熱中していた」と語った1964年東京五輪のバレーボール女子で金メダルを獲得したチームの主将だった中村昌枝(旧姓河西)さんのような人がいただけでなく、自分ではプレーできないが、長年バレーボールの試合を見てチームを応援してきた一般のバレーボールファンたちもいた。ワールドグランドチャンピオンズカップが開催されていた期間、新しい日本バレーボール女子チームの主力選手がテレビ番組に出演していた。そこでの話題はバレーボールとはまったく関係がない趣味やプライベートについてだったが、そのやりとりは、知らぬ間に選手と視聴者の距離を近づけていた。このような番組作りは、バレーボール選手に限ったものではなく、陸上選手が子供達と一緒にかけっこをしたり、広場でスポーツ選手がパフォーマンスを披露したりと多種多様である。このような「親しみを感じさせる」ことを意図した演出は、人々に「スポーツの大切さ」を伝える役割にもなっている。

今年、中国のスポーツ界のキーワードとなったのは「接地気(大衆化・庶民化)」という言葉だ。誰も入っていない観覧席を何とかしようと、各試合を計画・実行する組織側も試行錯誤を凝らしたが、その結果や効果は常に期待していた以上のものにはなっていない。中国のいくつかのスポーツ発展プロジェクトの考え方は長期にわたって時代と共に進歩するどころか、何も変わっていない。ただ訓練を行い、大会で金メダルを獲得しさえすれば、任務は終了するという考え方だ。スポーツを発展させるという角度から課題を考えることはしていない。閉鎖的なスポーツ大会を行ってきたことでもたらされた結果は、大衆の無理解と無関心だ。そして、現在スポーツ発展プロジェクトは財政的な困難に陥っている。

今回のワールドグランドチャンピオンズカップの試合日程はわずか5日間だったが、日本の大会組織委員会は多くの地方都市で試合を行った。それは、いったいなぜなのか?その答えは、恐らく会場で生で試合を見たいと希望する多くの観客の需要に応えたものだ。そして、実際どの会場も観客は大入り満員だった。これこそが観客のことを考慮して広くスポーツを伝えようとしたことに対する自然な回答なのだ。中国のスポーツ界は、大会が始まってみると観客が入らず、あわてて人を探して会場を臨時的に埋めることを繰り返している。それならば、プライドを捨て去り、自ら大衆に近寄ってスポーツ大会を企画・実行するべきだ。大衆との距離が近くなってこそ、観客は初めて会場に足を運んでくれるに違いない。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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