「ハイブリッド米の父」袁隆平氏、「中国は自給自足でき、『食糧不足』は生じない」 

人民網日本語版    2020年4月10日(金) 21時40分

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新型コロナウイルス感染が世界中に広がり続けており、多くの国が「食糧危機」に対する警戒を強めている。

新型コロナウイルス感染が世界中に広がり続けており、多くの国が「食糧危機」に対する警戒を強めている。統計によると、3月31日の時点で、ロシア、エジプト、ベトナム、インド、カザフスタン、セルビアなど12カ国が一部の食料の輸出を制限する措置を講じている。

新型コロナウイルス感染流行が原因で、食糧不足が生じる可能性があることについて、中国で「ハイブリッド米の父」と呼ばれる袁隆平院士は、「中国は自給自足の能力を完全に有しており、食糧不足が生じることはなく、心配する必要はない」との見方を示した。

常に中国と世界の食料安全保障に勤しんできた袁院士率いるチームは今年、厳選し育成してきたスーパーハイブリッド米「超優千号」を中国全土66.6万ヘクタールで栽培する計画で、1ヘクタール当たり1.5トンの収穫アップが見込まれている。3月23日に開かれた二期作の稲の高生産高を目指す2020年度のプロジェクト会議で、湖南省の13県(市、区)拠点で第3世代ハイブリッド稲「托底」を栽培し、二期で総生産量1ヘクタールあたり18トンを目指している。

昨年10月の初の公開生産量測定で、「托底」が試験的に栽培された田んぼの生産量は1ヘクタール当たり約15.7トンに達し、南繁拠点で今月10日ごろに「種籾(たねもみ)」の採取が行われる。その他、袁院士が筆頭となり開発した塩・アルカリ耐性稲(海水稻)の稻作改良試験面積も昨年、約666.6ヘクタール拡大し、東北地方、渤海湾、新疆維吾爾(ウイグル)自治区、東南沿海などのアルカリ土壌の田んぼで試験的に栽培が行われた。袁院士によると、中国にはアルカリ土壌の田んぼが約1億ヘクタールあり、約1333万3333ヘクタールから2000万ヘクタールは改造して1ヘクタール当たり4.5トン米を生産できるようになる可能性を秘めている。

袁院士は、「中国は自給自足の能力を完全に有しているものの、食料安全保障のために一刻も気を緩めてはならない。今回の世界的な新型コロナウイルス感染流行は一つの警鐘となるだろう」と強調した。(編集KN)

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