中国の保護者7割が「仕事と子供の世話の両立が大変」

人民網日本語版    2020年4月3日(金) 18時50分

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新型コロナウイルス感染拡大防止対策が実施されているため、中国ではほとんどの学生が依然として自宅での勉強を続けている。

新型コロナウイルス感染拡大防止対策が実施されているため、中国ではほとんどの学生が依然として自宅での勉強を続けている。そのため、保護者たちは、親としての役割を果たすだけでなく、「臨時教師」としての責任も果たさなければならなくなっている。中国青年報社社会調査センターがこのほど問巻網(wenjuan.com)と共同で、小中高校生の保護者2757人を対象に実施した調査によると、仕事と子供の勉強の世話を両立させることについて、7割以上が「大変だ」と答え、小学生の子供を持つ親は特にその大変さを感じていることが分かった。中国青年報が報じた。

保護者の72.7%が「仕事と子供の勉強の世話を両立させるのは大変」と回答

フリーランサーの梁秋さん(仮名)は小学生の息子2人の母親で、「最近は1日に5時間は息子の勉強に付き添わなければならない。まだ小さいので、オンライン授業の時は横にいなければならない。なかには動画を撮影しておいて、授業が終わってから復習をしないといけない授業もある。ある時、下の息子に初めて勉強する内容を2時間以上かけて教えたのに、それでも理解させることができず、がっくりした。最近は、毎日とても忙しい生活を送っている。仕事は時間の合間を見つけてこなし、子供が寝てからも仕事をするということも多い」と話す。

「子供の勉強に付き添う時間は1日当たり何時間か?」との質問に、調査では、「1時間以内」が5.0%、「1-2時間」が30.6%、「2-3時間」が43.1%、「3-5時間」が15.1%、「5時間以上」が6.2%だった。

河北省唐山市に住む・周媛さん(仮名)は中学生の娘を持つ母親だ。最近は仕事が忙しいうえに、子供の勉強にも付き添わなければならず、とても疲れているという周さんは、「夫は仕事が私より忙しいので、娘の勉強は、基本的に私がサポートする。娘にきちんと教えるために、たくさんの資料を調べておかなければならないことも多い」と話す。

仕事と子供の勉強の世話を両立させることについて、保護者の72.7%が「大変だ」と答え、うち16.8%が「とても大変」と答えた。比較分析してみると、小学生を持つ保護者が「大変だ」と感じている割合が73.4%と一番多く、続いて中学生の保護者が70.7%だった。

西南大学教育学部の石隆偉準教授は、「親は温和で、ポジティブな姿勢で、かつ忍耐強く今の状況に対応しなければならない。そうすることで、子供たちも、特殊な今の期間、健全な向上心を保つことができる。親が子供の前でいつも文句ばかり言っていると、子供のモチベーションも下がり、勉強したくないと思うようになってしまう可能性もある」と指摘する。

保護者の54.5%が「翌日のスケジュールを事前に決めておく」と回答

梁さんは最近、夫に子供の勉強のサポートを手伝ってもらっているといい、「例えば、私が下の息子に何かを教えている時は、夫が美術や英語の動画を上の息子と見るといった具合だ。また、オンライン塾を利用するようになったので、子供が塾の先生にオンラインで直接質問して、教えてもらったり、補習を受けたりすることができ、安心している。プレッシャーも少なくなった」と話す。

新型コロナウイルス感染拡大防止対策が実施されている期間中、周さんの両親もずっと一緒に住み続けており、「今は主に両親に1日3食作ってもらっている。そうすることで、私が娘の勉強をサポートできる時間が増える。また、娘が自分で勉強できるようにも指導している。娘は今、自分で勉強の計画を立てることができるようになっており、私はどのように調整すればいいかアドバイスしている」と話す。

調査によると、仕事と子供の勉強の世話をもっとうまく両立するための方法として、保護者の54.5%が「翌日のスケジュールを事前に決めておく」、52.8%が「時間を見つけて資料を調べ、事前に準備しておく」、47.1%が「子供の時間割表を作る」、44.4%「子供が自分で勉強できるようになるよう助ける」、36.4%が「子供の祖父母に手伝ってもらう」などを挙げた。

保護者の74.6%が「子供の普段の学習状況をより理解できた」と回答

子供の勉強に付き添うことで、保護者にはどんな収穫があったのだろう?調査では、保護者の74.6%が「子供の普段の学習状況をより理解できた」、58.5%が「子供が正しくインターネットを使うよう指導できる機会が増えた」、54.4%が「効果的で、平等な意思の疎通を取れるようチャレンジできている」、47.9%が「子供が自己管理能力を身に着けることができるようサポートできる良い機会」と答えた。

石準教授は、「新型コロナウイルス感染拡大防止対策が実施され自宅待機している期間中、多くの保護者が1日中子供と一緒に過ごしており、これは親子が意思の疎通を高める良い機会。保護者は子供の学習態度や能力、方法、さらに、子供の学習に対して抱く認識、興味、想象力、論理的な思考能力、自分で問題を解決する能力などを深く知ることができ、方向性を定めて教育することにもつながる。それらは、小中高生が培い、強化すべき能力で、子供達の今後の学習や発展の基礎となる」と指摘する。

回答者のうち、小学1-3年の子供を持つ保護者が39.5%、小学4-6年の子供を持つ保護者が41.6%、中学生の子供を持つ保護者が14.4%、高校生の子供を持つ保護者が4.5%を占めた。また、一線都市に住む保護者が28.1%、二線都市に住む保護者が47.7%、三・四線都市に住む保護者が19.3%、城鎮・県城に住む保護者が4.4%、農村部に住む保護者が0.5%を占めた。(編集KN)

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