【観察眼】医療物資の提供における中国の誠意に正しい評価を

CRI online    2020年4月3日(金) 15時45分

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ここ数日、一部の国家が中国製医療物資の品質に関する問題を指摘したことをきっかけに、中国への非難の声が高まっている。実のところ、この話題は中国国内でも高い関心を集めている。それは、新型コロナウイルスとの戦いにおいて信頼に足る医療物資を確保することの重要性を、中国の人々も重々承知し...

ここ数日、一部の国家が中国製医療物資の品質に関する問題を指摘したことをきっかけに、中国への非難の声が高まっている。実のところ、この話題は中国国内でも高い関心を集めている。それは、新型コロナウイルスとの戦いにおいて信頼に足る医療物資を確保することの重要性を、中国の人々も重々承知しているからである。

 だが、非難の中には事実誤認による声が紛れていることも気に留めていただきたい。中国の外交当局が関係国に経過確認をして判明した事実をいくつか紹介しよう。例えば、中国製検査キットを購入したスロバキアで不確実な検査結果が出たとされる原因は、購入されたタイプは「抗原試薬」だったが、現場の医療従事者は従来の「核酸試薬」の検出法を用いたためだと判明している。また、中国の民間ファンドがフィリピンに寄贈した試薬については、同国保健省が「結果が不安定である」との審査結果を発表したが、これを受けて寄贈元は製品を切り替える対応をして寄贈を継続した。なお、フィリピンには中国政府からも10万2000人分の検査キットが贈られており、これについて同保健省は「世界保健機関(WHO)提供の試薬と同等の精度であった」と表明し、謝意を伝えている。

 オランダでは中国製マスクが「不合格」と指摘される出来事があったが、これらのマスクはオランダの自国のエージェント経由で購入されたものだった。中国商務部は4月2日の記者会見で、「オランダの会社が中国で購入したのは家庭用マスクで、医療用マスクではない。マスクの用途について、製造元の中国企業は輸出前にきちんと説明している」と明らかにした。その上で、非医療用マスクは医療現場で使用してはならず、ICU(集中治療室)の医療従事者が使ってはならないことを強調している。

  中国商務部の輸出主管関係者は3月30日、新華社通信に対して「医療物資の品質と安全は生命と健康に直接かかわる。そのため輸出品の医療物資に問題が見つかった場合は厳しく取り調べ、法に基づいた処罰を行う。決して容認はしない」と改めて表明した。また、商務部、税関総署、国家薬品監督管理局は翌31日に「医療物資の秩序ある輸出に関する公告」を共同で発令。4月1日からは、検査試薬キット、サージカルマスク、医療用防護服、人工呼吸器、赤外線サーモグラフィの製造元は通関の際に、該当商品が国内の医療機器製品登録証書を取得しており、かつ相手先国(地域)の品質基準や要求も満たしていることを証明する宣言書の提示が義務付けられた。こうした、的を絞った速やかな対応からも、各省庁が輸出用医療物資の品質確保を重要視している姿勢を垣間見ることができる。

 新型コロナウイルスの世界での感染者は2日現在累計で89万人を超え、収束の目処はまだ立っていない。医療物資の供給不足も当分続くと考えるべきだろう。中国は自らが抱える膨大な需要に対応しながらも、これまで120の国と4つの国際機関に支援を提供してきた。その上で、生産態勢をさらに拡充しフル稼働させることで、国内外のさらなる需要にも応えるべく動き続けている。

 外交部の華春瑩報道官は3月30日にこう表明した。「中国は誠意をもって他国を支援している。問題が生じた場合は、それを政治化するよりも、事実に基づいて解決策を探る必要がある」――この中国の誠意の言葉が、世界の人々に届いて欲しいと願っている。日本では、新型コロナウイルスを「正しく怖がろう」というスローガンが見られたが、今回の物資の品質問題に関しても同様で、「闇雲な非難」ではなく「正しい批判と評価」が必要である。共にウイルスに立ち向かう同志に提供する物資について、中国は当然、品質確保に万事を尽くす。今は信頼に足る医療物資を確保こそが、世界共通の課題である。人類とウイルスとの戦いは、まだ幕を開けたばかりなのだから。 (CRI日本語部論説員)

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