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<コラム>地球文明の国になれるか日本 その9

配信日時:2020年4月25日(土) 21時0分
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日本は先進国だが閉塞感・停滞する経済からは脱却出来ていない。

滅びゆくか日本。穏やかではない。

中国の勃興が本ものになるかどうかも、いま問われている。共産党一党支配を続けつつ、例えば連邦制を加味して自由と民主主義を取り入れられるかが焦点である。

日本もまた、世界をリードする地球文明の国になれるか否か、それとも滅びゆくかの分岐点にある。

中国の場合は、儒教文化を再評価して取り入れられるかどうかの中国とも軌を一にする。孔子起源の「儒教」の基本理念は「仁(じん)」である。仁は「仁・義・礼・智・信」の要である。人を愛し、思いやることだ。唯物論の共産主義国家と、人の生き方のこの基本が相反するけではない。ただ、発展途上国から中進国、先進国へと歩み出した中国が、それをどう取り入れられるかという問題である。いわば、世界に展開可能な中華文明の原点に戻ると言うことだろうか。

我が国はどうだろうか。先進国だが閉塞感・停滞する経済からは脱却出来ていない。新型コロナウイルスの蔓延で、その問題点が垣間見られる。低所得階層に所得保障をするという政策が一つである。低所得の捉え方は難しい。単身・家族数などで異なるからだ。が、大雑把に言うと年収200万未満が37パーセント、300万円未満が5割を超える。

低所得階層がこれだけ日本にいるというのにも驚く。まさに「格差社会」が日本に現出しているのだ。アメリカなどに比べて富の偏在は少ないし、セーフティネットの生活保護、或いは医療・介護などの社会保険制度が進んでいるので、貧困が見えにくい。

「6枚切り食パンが77円!」

私が驚いて随筆に書いたことがある。近所のスーパーで著名製パンメーカーの品である。テレビ広告に出る食パンは目玉の時「6枚切り108円」だが、通常は140円くらいする。そしてこのスーパーでは200円前後と、もっと高い食パンもある。もちろん、美味しいパン屋さんで有名な店では「300円以上」する。だが、いつも買い物するスーパーで、77円と140円、200円のものがあって、77円のものも大量に売れている。

私事で恐れ入るが、(…いつも私事か…)、うどんが好きで、温かいモノをよく作る。このうどん玉、著名メーカーの冷凍でひと玉60円ほど。だが棚には、ひと玉20円のものも大量にある。「まあ、何も贅沢しないし、これくらいいいか」と冷凍うどんを買う。20円のモノは三分の一の出費ですむが、もちろん「コシ」はない。

これが格差である。余りに卑近過ぎるので、背広を考えてみれば判る。大規模な洋服店では、1着1万円からある。私はもう最近は着ないので買ったことがないが、百貨店ではイージーオーダーが数万円からだ。だが、百貨店のスーツ売り場の奥には、生地だけで100万円という背広がある。「議員さんのスーツいいなあ」とテレビ中継を見ながら思ったが、これも見えにくい格差である。

この手の状況が、我が国にはもう久しく広がって、しかも拡大している気がする。では、自由はどうだろうか。

■筆者プロフィール:石川希理
1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小学校・飛松中学校・星陵高校・神戸学院大学・仏教大学卒。同窓生いるかな?小説・童話の創作と、仏教の勉強と瞑想を10年ほど。明石市と西脇市の文芸祭り選者。児童文学のアンソロジー単行本、小説の自家版文庫本など。

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石川希理
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