Record China 2020年4月2日(木) 10時10分
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独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、イタリア在住の中国人について、「防疫に成功し、息を吹き返している」とする記事を配信した。写真は華僑からマスクを贈られたプラートの医療機関。
独ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは1日、イタリア在住の中国人について、「防疫に成功し、塩漬けの魚がひっくり返るように息を吹き返している」とする記事を配信し、次のように伝えている。
イタリア最大の中国人コミュニティーがあるトスカーナ州プラートで暮らす中国人は2カ月前、イタリア全土に新型コロナウイルスを拡散させるのではないかと恐れた人々による侮辱や暴力の対象となった。だが今では、感染対策を早い段階から厳格に導入したモデルとして注目されている。
現地の衛生当局者のRenzo Berti氏は、「私たちイタリア人は、プラートの中国人が問題になるのではないかと心配していた。だが彼らは、私たちよりもずっとよくやってくれた。プラートの中国人住民の間で新型コロナウイルスの感染者は1人もいない」と話している。
プラートの中国人コミュニティーは、イタリアで最初の感染が確認される3週間前の1月末から「封鎖」を始めていた。当時、中国での旧正月休暇から帰国した人々が、感染症の流行を予感し「家にいる」という言葉を広めた。
イタリア人がスキー場に向かい、カフェやバーに群がっている時、プラートの中国人は自宅にこもっていた。街は旧正月の飾り付けを残して閑散とし、店は閉まっていた。
「中国で何が起こっていたかを見ていたので、とても心配だった」。ワインの輸出ビジネスを手がける中国生まれの実業家Luca Zhou氏は2月4日、中国から妻と息子がいるプラートに戻ると、14日間寝室で自主隔離した。
Zhou氏が自主隔離を終えて、マスクと手袋を着用して外出すると、通りにいた数人の中国人も同様にマスクと手袋をしていた。イタリア人の友人たちが不思議そうな顔をしていたので、Zhou氏は彼らにマスクを着用すべきだと説明した。だが友人たちには理解してもらえなかったという。
イタリアで感染が広がり始めた2月下旬から3月上旬になると、中国の市民権を持つ世帯の一部は、子どもを中国国内にいる親戚のもとへ預けるようになった。イタリア人の態度や行動に警戒感を抱き始めたからだ。
ミラノにあるレストランのオーナーで、イタリア商業連盟(Confcommercio)の代表を務めるFrancesco Wu氏は、2月に同業者に対し当面休業するよう勧めたが賛同を得られなかった。当時は誰もが今ここで発生していること(感染症)を信じられなかったという。
イタリアの他の地域でも中国人が同様の予防策を講じたといういくつかの事例が伝えられている。これはイタリアの保健当局が提供する全国的なコミュニティー感染データによる裏付けを待たなければならない。だがプラートの中国人が惨事を免れることができたのは、主体的な予防策によるものだ。(翻訳・編集/柳川)
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