習近平主席は中日経済協力に新しい道を切り開いた―御手洗富士夫 日本経済団体連合会前会長

Record China    2020年3月28日(土) 10時40分

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11年の時を経て、すでに経団連の会長を退任した御手洗冨士夫氏は、依然はっきりと当時の習氏が日本訪問で、高い評価を得たことを記憶している。

「早いもので、2009年末に当時の国家副主席であった習近平氏を日本にお招きしたのは11年前のことになります。そのとき、習近平副主席は羽田・東京国際空港で書面の挨拶を発表され、二つの『新』という文字で、日中関係の発展を総括されていました。習氏は、『私たち双方は全面的に中日の戦略的互恵関係を構築しているところだ。両国関係は新しいスタート地点に立ち、新しい発展のチャンスを目前にしている』と話されました」。

11年の時を経て、すでに経団連の会長を退任した御手洗冨士夫氏は、依然はっきりと当時の習氏が日本訪問で、高い評価を得たことを記憶している。

2006年から2010年、キャノン会長の御手洗氏は日本の「財界総理」と言われる経団連の会長を務めた。御手洗氏は、自身の在任期間中の「経済外交」上の最大の業務は、2009年12月15日の早朝、経団連の会長として、中国国家副主席の習氏のための歓迎朝食会を開いたことであるとしている。

その朝食会を振り返ると、いくつかの印象が残っている。一つ目は、習氏が実務の話をしようとする指導者であるということだ。御手洗氏は、一般的に国家の指導者が外国訪問をすると、自身の国の素晴らしさをPRしようとするが、その時の習氏はあえて当時の中国経済が直面している課題について話したことを挙げた。「2009年は今世紀始まって以来、中国の経済成長が最も困難だった年だ」と発言していたことを覚えている。さらに、当時、「中国は厳しく複雑な経済情勢に直面しており、中国経済が再上昇する基礎はまだ堅固ではなく、経済活動の中で新旧の矛盾と問題とが相互に交錯しており、経済の安定的成長、経済成長のモデルチェンジの推進と、経済構造との調整の難しさは増している」と述べていた。このような現実の話、中国経済の課題についての講演を、臨席した日本の企業経営者、実業家たちは大変新鮮に感じた。また同時に、中国とともにこの経済的苦境を克服したいと感じたのである。

御手洗氏は「二つ目の印象深い点は、習氏が経団連を肯定したことです」として、当時習氏が朝食会の席上、「中日経済貿易協力は両国関係の重要な柱で、現在、中国は日本にとって最大の貿易相手、最大の輸出市場、対外投資先となり、日本は中国にとって第3位の貿易相手、第2位の外資導入先となっている。両国の経済貿易協力はすでにこれまでにない水準に達している。日本経団連の友人のみなさんは長年、両国の経済貿易協力を積極的に推進するために重要な貢献をしており、われわれはそれを高く評価している」と述べたことを紹介した。

御手洗氏の見たところ、日本経済界、特に多くの企業経営者は中日経済交流促進の分野で、確かに貢献してきたし、これを肯定されることを期待していた。習氏のその時の講演は、出席していた経営者、実業家たちを大変満足させたのである。

「三つ目の印象深い点は、経済成長理念の一貫性です」。御手洗氏はさらに、「今日、中国の経済成長は困難に向かって進んでいる時期で、習氏が打ち出した『科学技術イノベーション』理念は中国だけでなく世界も賛同しています。事実、この『イノベーション』の呼びかけ、『イノベーション』の推進と施行は、2009年12月の習氏の訪日期間中の講演の中ですでに現れていました。当時、習氏は、『われわれはハイテク協力の深化に力を入れるべきだ。中国は新技術の改造の運用と伝統産業の向上に注力し、自国のイノベーション能力を高め続けると同時に、外国とのハイテク技術の協力も強化し続けている。特に新エネルギー、ニューマテリアル、バイオ医薬、情報通信、重機製造などの分野には巨大な市場ポテンシャルがある』と述べており、現在、中国はこの分野すべてでイノベーションを成し遂げ、世界のトップランナーとなっています。日中経済貿易関係もこういった分野で大きな発展を遂げています」と述べている。

さらに御手洗氏は、日本経済界も習近平国家主席が国賓として日本を訪問することを期待している。この訪日は、中国の国家主席の12年ぶりの公式訪問であり、習近平主席にとっては11年ぶりの訪日となる。

2009年の訪日の際、経団連は習副主席を歓迎し、御手洗氏は「中国の発展の成果と中国政府が省エネと環境に優しい社会の発展に注力していることは、日中両国がさらに協力を強化するのに大きな活力を与えます。日本側は中国と手を携えて努力し、協力提携を強化し、日中間の戦略的互恵関係を前に進めていくことを望んでいます」と話した。

現在、習主席は「資源節約型社会」と「環境に優しい社会」の建設を一層重視しており、特に「青山緑水は金山銀山(美しい環境こそ宝の山)」理論を打ち出している。これも次に続く中日経済協力に新しい道を切り開いた。(皆川美希)

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