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オンライン面接で優秀な人材確保へ

配信日時:2020年3月26日(木) 20時50分
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春節(旧正月、今年は1月25日)前後から急速に感染が広がった新型コロナウイルス。中国各地で春節休暇が延長され、学校は新学期開始を遅らせたり、オンライン授業に切り替えるといった対策がとられている。

春節(旧正月、今年は1月25日)前後から急速に感染が広がった新型コロナウイルス。中国各地で春節休暇が延長され、学校は新学期開始を遅らせたり、オンライン授業に切り替えるといった対策がとられている。企業や工場も営業や操業開始時期の延期やテレワークへの切り替えを行い、2月下旬からは段階的に出勤や操業も始まっている。人民網ではこうした状況の中、中国で生活や仕事を続けている日本人を取材し、彼らの目を通して新型コロナウイルス影響下での日々を紹介していく。

インテリジェンス北京・小林学人管理顧問

「中国で起こっていることや日本で報道されていないことを伝えたい」

新型コロナウイルス感染の影響で生活に一定の制限や不便はあるものの、それ以外は公私ともに普通通りだという英創人才服務(上海)有限公司北京分公司(インテリジェンス北京)の小林学人さん。今回の感染状況の影響で、人と人との物理的距離は遠ざけられたが、それ以上に精神的な繋がりは強くなったと日々感じているという。

春節直後より問い合わせ殺到もバーチャルデスクトップで影響最小限に

小林さんが勤務するインテリジェンス北京は中国の他拠点より一足早く2月3日から在宅で勤務を再開。2月17日から他の社員も含め、通常出勤を開始したが、フレックスタイムと週1回の在宅勤務を併用しているという。ただ感染状況の影響を受け、春節直後から人事労務に関連する問い合わせが殺到し始めたため、春節期間中から対応を開始。ただインテリジェンスでは以前からバーチャルデスクトップを採用しており、PCさえあればどこでも業務を進めることが可能だったため、今回業務への影響を最小限に抑えることができたという。

キャリア面談を対面形式からビデオ面接に切り替えたことで効率アップ

通常時は北京分公司だけでも月に500人前後の求職者とキャリア面談を実施しているが、新型コロナウイルス発生前は、基本的に対面形式による面談だったという。そのため対面形式での面談実施が難しくなっている現在は、ほぼ全てオンラインでのビデオ面接に切り替えている。当初は面談の質に関する懸念もあったそうだが、実際に切り替えてみると、互いの顔をはっきりと確認しながらコミュニケーションがとれるため特に問題は感じていないという。小林さんは、「むしろ効率的に面談を組むことができるようになり、通常時より多くの求職者との面談を可能にしている」とそのメリットを指摘する。

また春節後から人事労務に関する企業からの問い合わせが数多くあったたため、関連当局からの通達や政策を適宜配信して対応する一方で、各社での運用事例については春節期間中から現在実施中のものも含めて4回、全国の企業向けに関連のアンケートを実施し、実際に他社がどのように運用に移しているか、また人事労務の視点からどのような点に注意すべきかを含めて情報を展開するよう心掛けているとした。

オンライン面接をする小林さん(写真提供・小林さん)

オンライン面接への意向が顕著に

インテリジェンスだけでなく、一般の企業でもオンライン面接への意向が顕著になっているとする小林さん。これまで日系企業の場合、ほぼ100%対面形式で面接を実施していたというが、直近でインテリジェンスが実施した在中国の日系企業を対象としたアンケート結果によると、現在1次面接をオンライン形式で実施していると回答した企業は全体の約27%に。小林さんは、「これは依然ほぼ対面形式だった実情を考えると大きな変化だ」とした。一方で中国系企業や欧米企業では感染状況が生じた直後からいち早くオンライン形式で面接を実施し、対面面接をしないで内定まで出してしまうという動きがあり、小林さんは、「日系企業も素早く状況に適した打ち手を出せなければ優秀な人材確保が今後難しくなってくる」と懸念している。

中国国内ビジネスは回復の兆し

「現状、人やモノの往来は困難な状況が継続しているが、すでに中国国内ビジネスに関しては回復の兆しを感じている」とする小林さんは、上述したアンケートでも、「感染状況が人材求人募集に与える影響」について全体の約65%の企業が「影響がない」と回答したことをその例に挙げているほか、日々の業務でもそれは感じているとし、実際多くの企業から積極的に採用活動を展開する依頼を受けているという。

人と人との物理的距離は遠ざけられたが、精神的な繋がりは強まる

感染予防・抑制期間中、普段は頻繁に連絡していなかった人からかけられる温かい言葉や、業態や取引関係を超えて北京にいる多くの人たちと情報交換する機会が増えたことが、小林さんにとってとても励みになっているといい、「人と人との物理的距離は遠ざけられたが、それ以上に精神的な繋がりが強いものになっていると日々感じている」とした。

そして、現地に残っていたからこそ伝えられることを大切にして、外部に発信するように心がけているとし、先日も日本向けのウェビナー(WEB SEMINAR)で登壇する機会を得て、「中国における事態の推移とともに実際現地で起こっていることや日本では報道されていないことを伝えることができ、参考にしてもらえたと思う」とした。

小林さんから中国の皆さんへの応援メッセージ

まず今回の新型コロナウイルスで犠牲になられた全ての方のご冥福をお祈り申し上げます。また中国各地の最前線で仕事をされている医療関係者の皆様には心より御礼を申し上げたいです。想像を超える事態となり影響も甚大です。しかし今回の件を通して、中国の感染防止のための決断の早さ、IT技術の発展の凄まじさ、そして中国で生きる全ての皆様のバイタリティーと底力を痛感しました。一刻も早い事態の収束を願います。中国加油!世界加油!(文・玄番登史江)

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