文大統領批判の女性を過剰制圧?韓国警察の対応に「まるで独裁国家」と驚きの声

Record China    2020年3月4日(水) 21時40分

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4日、韓国・朝鮮日報によると、文在寅大統領を批判する内容のビラを配っていた女性への韓国警察の対応が物議を醸している。写真はソウル。

2020年3月4日、韓国・朝鮮日報によると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領を批判する内容のビラを配っていた女性への韓国警察の対応が物議を醸している。

韓国のインターネット上に同日、ソウル・蚕室駅で2人の男性警察官が1人の中年女性を地面に押し倒し、手錠をかける様子の動画が掲載された。抵抗する女性の頭を警察官が地面に押しつける場面もある。周囲の人たちは「ここは中国か」「女性警察官を呼んでくれ」などと叫んでいるが、警察官はそのまま女性を連行した。

記事によると、この騒動が起きたのは先月24日午後8時ごろ。中年女性は買い物へ行く途中、同駅で行われていた文大統領の新型コロナウイルスへの対応を批判する小規模のデモ隊に遭遇。日ごろから関連デモに参加していたという女性は、かばんに入っていた「文在寅大統領 下野」と書かれたビラをデモ隊に差し出した。そこへ、「デモ隊の声がうるさい」との通報を受けた警察官が到着。警察官は女性をデモ隊の一員と判断して身分証の提示を3回求めたが、女性が「ない」と応じなかったため取り押さえたという。

この動画が掲載されると、ネット上では「警察官の過剰な制圧だ」との指摘が相次いだという。これに対し警察は「公共の場で騒いだ女性が警察官の身分証提出要請を何度も拒否した」とし、これを「住居不定」とみなし現行犯逮捕することは「刑事訴訟法に基づく適法な行為」と説明したという。韓国の刑事訴訟法では「50万ウォン以下の罰金などに該当する軽犯罪は、犯人の住居地が明らかでない(住居不定)ときに限り現行犯逮捕が可能」と定められている。

しかし法曹界からは「公共の場でスローガンを叫ぶことは憲法が保障する表現の自由。今回のような公権力の行使は憲法上の基本権を侵害する可能性がある」と指摘する声が上がっているという。また現行法上、身分証の提出拒否を住居不定と解釈する根拠もないという。さらに、現行犯を逮捕するには「逮捕の必要性(逃走の恐れ)」が必要だが、女性が逃走を試みた事実はない。ある裁判官は「法的根拠のない『3回の身分証提示要請の後の逮捕』は明らかな違法行為」と指摘したという。

これに韓国のネットユーザーからは「まるで独裁国家」「住所を言わないだけでここまでしなくても」「少しずつ社会主義国に近づいている」「人権を無視した警察官を処罰するべき」「警察が過剰な対応で女性を怖がらせ、わざと逮捕する理由を作ったようにみえる」「これが自称、人権弁護士の文在寅大統領が率いる政権で起きたことだなんて」「もし女性が『チョ・グク(前法相)守護』のビラを持っていたらこんな風に逮捕しなかっただろう」など、驚きや警察の対応への批判の声が数多く上がっている。(翻訳・編集/堂本

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