日中政府、習近平国家主席の来日延期を検討=新型肺炎対応を優先―今秋以降で再調整

Record China    2020年3月2日(月) 5時30分

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日中両政府は4月に予定していた中国の習近平国家主席の国賓としての来日を当面延期する検討に入った。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、この問題への対応を優先する。訪日は今秋以降で再調整する。

日中外交筋が1日明らかにしたところによると、日中両政府は4月に予定していた中国の習近平国家主席の国賓としての来日を当面延期する検討に入った。中国に続き、日本でも新型コロナウイルスの感染が拡大する中、国賓として来日する環境にふさわしい時期かを慎重に見極めていた。訪日時期は今秋以降で再調整する。

2月28、29両日には中国外交担当トップの楊潔篪中国共産党政治局員が来日し、習氏の来日を巡る状況認識について北村滋国家安全保障局長と協議し、安倍晋三首相や茂木敏充外相とも会談した。

安倍首相は2月29日の記者会見で「中国国家主席の訪日は10年に1度で、十分な成果をあげることができるものとする必要がある」と述べ、早期実施より「成果」を重視する姿勢を示唆していた。

中国の国家主席の公式来日は2008年以来となる。国賓待遇での来日で両国関係の改善を打ち出し、日中関係の「新時代」を印象付ける狙いがあった。日中両国間では、習氏来日時に1972年の日中共同声明など四つの基本文書に続く「第5の政治文書」を発表することを検討していた。

中国は2月24日に感染拡大を受け、3月5日から始まる予定だった全国人民代表大会(全人代)の延期を決定している。このような時期に、習氏が4月に外国を訪問しにくい状況になっている。

日中両国は、世界や東アジアでの協力を進める上で重要な機会になると判断し、習氏の来日時期について再調整する方針だ。両国での感染の収束状況を見ながら、主要な政治日程も勘案して決定する。

中国の国家主席来日については、98年に当時の江沢民国家主席が9月上旬に予定していた国賓としての来日が、中国国内の水害への対処を理由に11月下旬に延期された先例がある。(八牧浩行

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