韓国で新型肺炎集団感染の「新天地イエスキリスト教会」、「危険視されていた」と海外メディア

Record China    2020年3月8日(日) 8時0分

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韓国で新型肺炎の集団感染を引き起こし、国民の怒りを買っているのが「新天地イエスキリスト教会」だ。同教団には海外メディアも注目。「以前から危険視されていた」などと報じた。写真は韓国仁川国際空港。

新型コロナウイルスよる肺炎患者が爆発的に増えている韓国で、集団感染を引き起こし、国民の怒りを買っているのが「新天地イエスキリスト教会」だ。同教団の特異性には海外メディアも注目。「強引な勧誘が韓国社会で問題になっていた」「以前から危険視されていた」などと報じた。

新天地イエスキリスト教会は韓国内に多いキリスト教系の新興宗教団体の一つ、1984年に李万熙教祖によって創設された。信徒数は約20万人とされ、韓国内のほか、米英両国、中国や日本にも広がっているという。

韓国国内で最初に新型肺炎の感染確定者が出たのは1月20日。その後1カ月ほどは、おおむね平均1日1人程度のペースで緩やかに推移していた。それが一気に拡大したのは、2月18日に61歳の女性信者が31番目の患者となった後だ。韓国内で感染拡大を招いたとして、ソウル市は1日、李教祖ら幹部12人を殺人罪などで検察当局に告発。李教祖は2日、土下座謝罪に追い込まれた。

英国紙「デーリー・テレグラフ」の電子版は教団について、「徹底した秘密主義で、信者は友人や家族に対して所属を隠すよう圧力をかけられているとされる」と報道。「教会は20代前半の若者を標的とし、頻繁に主流派の教会や大学の構内で勧誘しているようだ。従来の教会より『優れた』真実を伝え、確立された教義を変えて『終わりの時』に焦点を当てている」などと伝えた。

新天地イエス教会に詳しい専門家らは李教祖に関して、資金よりも権力や支配、名声を重視していると指摘。英国国教会は2016年、ロンドンにある500の教区に対し、新天地イエス教会の関連団体「パラクリスト」に関する正式な警告を出した。パラクリストは英国の慈善団体として活動。関係者は偽名を使って活動を続けているという。

ロイター通信によると、教団はこれまでも秘密主義的な活動や、強引な勧誘が韓国社会で問題になっていた。入信すると自宅を出て団体の寮で暮らさなければならず、家族が脱会を促すと、教団は絶縁を求めてくると言われ、実際多くの信者が家族との縁を断っている。

AFP通信は「カルト宗教として非難されることの多い新天地イエス教会が特に問題視されているのは勧誘方法だ」と説明。「主流派宗教であるキリスト教プロテスタント教会の礼拝に信者を送り込み、勧誘するという方法で密かに信者を増やしている。これを受けて多くの教会では、新天地イエス教会の信者の入場を防ぐための警告を発している」と言及した。(編集/日向)

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