感染リスクの極めて高い気管挿管を受け持つ麻酔科医チーム 湖北省

人民網日本語版    2020年2月26日(水) 18時10分

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湖北省武漢市の華中科技大学同済病院光谷院区で、国家医療チーム17チームが、新型コロナウイルス感染による重症・重篤患者だけを収容する17カ所の病棟をそれぞれ引継ぎ、治療と管理にあたっている。

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湖北省武漢市の華中科技大学同済病院光谷院区で、国家医療チーム17チームが、新型コロナウイルス感染による重症・重篤患者だけを収容する17カ所の病棟をそれぞれ引継ぎ、治療と管理にあたっている。新型コロナウイルス感染による肺炎の病状は急速に変化し、重症患者が深刻な呼吸困難に陥ると、治療の難度も上がる。気管チューブを挿管し、人工呼吸器を使うことでより多くの命を救うことができる。人民網が報じた。

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1人の力ではできることに限りがあるものの、団結すればより多くのことを成し遂げることができる。そこで、5病院からやってきた麻酔科医18人が集まり、「気管挿管チーム」を結成した。

「防護服を脱ぐ時、ちゃんとチェックした?破れたりしていなかった?」

「あの時はとても緊迫した状況で、患者の心臓を止めないことだけを考えていた」。

麻酔科医の王楠さんは、集中治療室(ICU)で、新型コロナウイルス感染患者に気管チューブを挿管した。挿管を終えると、王さんはすぐに、「気管挿管チーム」のリーダーである同済病院麻醉科の高峰医長にたった今生じた緊迫した状況を報告した。問題はなかったものの、王さんが心臓マッサージをした際に大きな動きをしたため、防護服が破れたりしなかったかどうかを高医長は心配した。

メンバー全員はいずれも麻酔科医であるものの、それぞれの仕事の進め方の細かな点などには違いもある。そのため、最短の時間で可能な限り他のメンバーの臨床能力の把握に努め、合理的なメンバーの組み合わせを決め、病院の16病棟と1つのICUの急患に対して、気管挿管に対処しなければならない。これは、同チームが立ち上げられて、まず直面した大きな課題だった。

緊迫した状況下での気管挿管はリスクが極めて高い。しかも同済病院光谷院区の新型コロナウイルス感染による肺炎患者の病状は重く、その体力も衰えているため、長時間にわたる酸素不足や血圧・心拍の急激な変化に耐えることができない。そのため、これらの患者に気管チューブを挿管するタイミングをしっかり把握し、挿管をスムーズに行うためには、統一した基準が必要となる。同チームは、任務を遂行しながら、マニュアルを制定し、いち早くコンセンサスを築いた。

高医長は、「医師各人には自分なりの習慣やテクニック、つまり特徴がある。同済病院麻醉科は、ドラえもんのポケットのような、気管挿管の『万用ボックス』を用意し、そこに麻酔薬や血管作動薬、使い捨てのチューブ挿管用具、消耗品などチューブ挿管に必要な用具を入れ、メンバーたちの様々なニーズに応えた。各メンバーは当直の時にそのボックスを持っていれば、必要なものを何でも使うことができ、管理もしやすい」と説明した。

麻酔科医がコンセンサスを築き、それに基づいて行動することで、質の高い治療を行うことができている。メンバーは互いを理解し、尊重する立ち上げ期間を無事乗り越え、防護用品の脱着のスピードも目に見えて速くなり、ICUの医師とのコンビネーションもますます良くなり、仕事の效率が向上していった。

気管挿管というのは、極めてリスクの高い作業となる。エアロゾルが拡散すると、ウイルスに感染する可能性がある。麻酔科医は、患者の口や鼻に近づき気管挿管を行う際、呼吸器からウイルスを含んだ大量のエアロゾルが発生する。それがどれほどのリスクを伴っているかは想像に難くないだろう。しかし、「気管挿管チーム」のメンバーは、「自分たちがしないと、誰がするのか」という使命感を抱いて任務を遂行している。(編集KN)

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