学校教師がオンライン授業開始でパーソナリティへ華麗なる?転身

人民網日本語版    2020年2月21日(金) 21時0分

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新型コロナウイルス感染が拡大する中国各地の学校では現在、「休校しても学び続ける」ため、オンラインを利用した授業がスタートしており、オンライン授業に関する面白ネタが次々と投稿されている。

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新型コロナウイルス感染が拡大する中国各地の学校では現在、「休校しても学び続ける」ため、オンラインを利用した授業がスタートしており、それに伴い、ネット上にはオンライン授業に関する面白ネタが次々と投稿されている。教師たちはライブ配信で商品を売りさばいたり、メイクによる変身術を披露するパーソナリティよりも「ファン(=学生)」を惹きつけねばならず、学生は学生で、教師からさされないようにと、パソコンのウェブカメラの前で微動だにせず、「ネットの接続不良」を装うといったようなネタだ。

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今週、中国の多くの学校が次々とオンライン授業という形式で新学期をスタートさせており、さらに多くの教師たちが「パーソナリティ」や「サイト管理者」へと華麗なる転身を遂げている。ここではそんな教師たちに、彼らにとってのオンライン授業について取材した。

オンライン授業にはちょっとした知恵が必要!「ラッキーマネーを送って出席確認」

李楠先生(48)は中学1年生を担当する数学教師。

学校のライブ配信プラットフォームがまだ立ち上げられていないため、李先生は微信(WeChat)のグループチャットを使ってオンライン授業をしており、「私が受け持っている2クラスの生徒たちを全てグループに加入させ、1つの学習グループを立ち上げた。毎日、授業で使うパワーポイントや、事前に録画した動画をグループで配信している。各教科でも似たようなグループが立ち上げられており、生徒たちはおよそ12個のグループチャットに加入しなければならない」とする。

教壇に立ち授業を行う経験は豊富な李先生も、動画作成となると様々なハードルに直面することに。専門的なライブ配信設備もないため、家にあるデスクライトを三脚代わりにするなど、アイデアで乗り切っている。

「スマホで動画を作成する場合、教室での授業のように、生徒の反応を見ながら進めることができない。途中まで録画して、あそこはもっとこうしたほうがよかったと思いなおし、もう一度最初から撮りなおすということもしょっちゅうだ。そうやって修正に修正を繰り返していると、5分の動画を作るのに、2、3時間かけてしまうこともしばしばだ」と李先生。

授業が終わる時間になると、李先生はグループチャットに「ラッキーマネー」を送り、それをクリックする人数を見て、どれくらいの生徒がちゃんと授業に参加していたかをチェックするのだという。李先生は、「そんなちょっとした知恵までフル活用することになっている」と笑いながら話した。

「一人きりの国旗掲揚でも、セレモニー感を!」

温静先生(24)は、広東省の小学校1年生のクラス担任。

温先生のクラスの生徒は全部で46人。そのうち9人が、新型コロナウイルス感染が確認された患者と同じ団地に住んでいる。新型コロナウイルス感染拡大が始まって以来、生徒一人ひとりの健康状態をチェックするというのが、温先生の日課になっている。

今月17日から、温先生はオンラインプラットフォームで授業をスタートした。そして授業前にはオンラインでちょっとした「国旗掲揚式」も行い、「初日の授業が始まる前に、家で国歌を流し、もしあるなら国旗を準備するように、生徒に指示したところ、生徒たちはとても真面目に掲揚式をやってくれた」のだという。

「始業式や国旗掲揚は新学期の重要な儀式。オンラインで国旗掲揚をすることで、その雰囲気を作り出したかった。いつものような始業式を行うことはできなかったものの、勉強して知識を求める思いや祖国を愛する気持ちが外部の要因の影響を受けてはならないと思う」と温先生。

現在、生徒らは毎日、保護者の指導の下、オンラインで授業を受けている。温先生は、「自宅で授業をうけるデメリットと言えば、パソコンなどの画面を見ている時間が長いという点で、生徒の視力が低下しないか心配だ。新型コロナウイルス感染拡大がはやく収束して、花が咲き始める暖かい春をみんなで迎えて、教室で授業ができるようになることを願っている」とした。

「両親がテレビで毎晩私の授業を楽しみに」

譚梅先生(29)は高校の国語を担当する講師。

学習塾の講師である譚先生は、オンラインライブ配信での授業にも慣れている。今年の春節(旧正月、今年は1月25日)期間中、Uターンラッシュを避けるために、実家に3日間だけ滞在して、すぐに北京に戻った。そして、オンライン授業の準備を始めた。

他の学習塾と同じく、譚先生の塾も無料のライブ配信授業を提供しており、スマホやテレビ、パソコンを通して視聴することができる。譚先生は、「オンライン授業プラットフォームのライブ配信技術は既に成熟している。1年前に、ライブ配信授業を始めた時は、不慣れで、緊張して流ちょうに話すことができなかった。同業者の人が最近、突然オンライン授業に切り替わり、『慣れない』と言っているが、『そのうち慣れるよ』と慰めている。オンライン授業というのは今後の流れでもあるから」と話す。

以前と異なり、最近はインターネットを通してライブ配信を見ることができるテレビも増えている。そのため、譚先生の授業のライブ配信を、実家の両親も視聴しているという。「両親は毎晩、決まった時間に私の授業を見て、ついでに高校の頃に勉強したことを思いだしている」と譚先生。

そして、「父親がメッセージゾーンに『すごい!』というメッセージを送ってくれたけど、どれが父親のメッセージが分からなかった」と話す譚先生は、「両親は毎日、今日の授業は昨日より良かったとか、他の教師のほうが上手にしていたとか言ってくれる。私の国語の授業のほか、時間がある時には他の科目の授業も見ている。父親が高校生の英語の授業について行けるなんで夢にも思わなかった。父親は1から勉強し直したいと言っている」と、時代の流れについて行っている両親を見て、期待も抱いているという。(編集KN)

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