クルーズ船内部告発動画に反論、中国ネットは「放棄したってこと?」「人の意見に耳を貸さなければ…」

Record China    2020年2月20日(木) 16時10分

拡大

岩田健太郎教授が「ダイヤモンド・プリンセス」のリポート動画を削除したことについて、あるアカウントが「岩田氏が言及した高山氏のFBの内容を貼り付ける」と書き込んだ。写真はダイヤモンド・プリンセス。

2020年2月20日、岩田健太郎神戸大教授がクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内リポート動画を削除したことについて、ある微博(ウェイボー)アカウントが「岩田氏が言及した高山義浩氏のフェイスブックの内容を貼り付ける」と書き込んだ。

岩田氏は「今からお話する内容は私個人の見解」「今日、2月18日に船内に入った」として新型コロナウイルスの感染者が続出する船内についての動画を公開したが、20日朝に「ご迷惑をおかけした方には心よりお詫び申し上げます」「これ以上この議論を続ける理由はなくなったと思います」と動画を削除したことをツイッターで報告。高山氏についてはその後に「高山先生がFBから情報公開しています。彼と公の場で議論するのはよくないし目標でもないので細かいことへの反論はしません(以下略)」と書き込んでいる。

「高山先生」とは厚生労働省技術参与の高山義浩医師で、現場で対応に当たったという。

FBで高山氏は、岩田氏の「DMAT(災害派遣医療チーム)のメンバーとして(船内に)入ってはどうかというご提案を厚労省の方からいただいた」という発言を示し、「これ、私です。その通りです」と説明。そして、「アフリカにいても中国にいても怖くなかったわけですが、ダイヤモンド・プリンセスの中はものすごい悲惨な状態で、心の底から怖いと思いました」に対しては「感受性の問題だから否定するつもりはない」とした上で、「ただ、そのなかで継続して頑張っている人たちがいることは、ぜひ理解してほしいと思います。そういう事態になってしまったことについて、政府を批判することは構いませんが、解決を与えないまま現場を恐怖で委縮させるのは避けてほしかったと思います」などと指摘した。

また、「ダイヤモンド・プリンセスの中はグリーン(安全ゾーン)もレッド(危険ゾーン)もグチャグチャになっていて、どこが危なくてどこが危なくないのか全く区別かつかない」には、「感染症医として『グチャグチャ』と表現されるのは、分からないこともありません。でも、この表現はゾーニングがまったく行われていないかのような誤解を与えます。しかしながら、実際はゾーニングはしっかり行われています。完全ではないにせよ」と反論。「検疫所の方と一緒に歩いてて、ヒュッと患者さんとすれ違ったりするわけです」という指摘についても、「そのような導線にはなっていない」と応じている。

高山氏のFBは「私なりに感じたことを述べました」と間違いがあった場合は指摘してほしいとの考えを示すなどし、最後は「不安と疑念が交錯するときだからこそ、一致団結していかなければと思っています」という言葉で締めくくっている。

岩田氏の動画削除や高山氏のFBの内容については中国のネットユーザーも反応を示しており、中には「岩田教授は動画を公開したために一部ネットユーザーから非難を受けた」「日本政府は岩田教授に対してどういう態度なの?」「議論を続ける理由はないって放棄したってこと?」「人の意見に耳を貸さなければ感染を抑え込めない」などの声も聞かれた。(翻訳・編集/野谷

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携