「無境界図書館」が登場 オンライン学習が大人気

人民網日本語版    2020年2月19日(水) 22時10分

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「今では携帯電話やタブレットで本を読むのが当たり前になったが、それでもやはり紙の味わいが好きだし、紙の本を手に持って読むのが好きだ。その方が読書を楽しめる」。

「今では携帯電話やタブレットで本を読むのが当たり前になったが、それでもやはり紙の味わいが好きだし、紙の本を手に持って読むのが好きだ。その方が読書を楽しめる」。浙江省衢州市出身で北京大学の博士課程で学ぶ郭超芸さんはこのように述べた。新華社が伝えた。

郭さんのように考える人は少なくない。しかし今は新型コロナウイルスによる肺炎で家にこもる人が多く、新しい本を手に入れるにはどうしたらよいのだろうか。家にいながら読書をしたいという人々を助けようと、「無境界図書館」が登場した。

浙江図書館の褚樹青館長は、「知識に境界はないし、読書にも境界がない方がいい」との見方を示している。

同図書館は他の図書館に先駆けて「無境界図書館」の閲覧モデルを試行した。褚氏の説明によると、携帯電話の支付宝(アリペイ)や微信(WeChat)などのミニプログラムで関連のアプリケーションを設定でき、読者がオンラインで本を選ぶと、選んだ本が宅配便で自宅まで送られてくる。読み終わった本は、図書館の開館時間に直接持っていって返却することもできるし、宅配便で返却してもよいという。

外部からみると、この「無境界図書館」は利用者の読書意欲と読書行為を後押しし、オフライン空間での読書とオンラインプラットフォームでの読書を結びつけ、利用者により柔軟でフレキシブルな読書体験を提供することができるものだ。

筆者の不完全な統計によれば、太原市図書館や深セン羅湖区図書館など、ますます多くの地方図書館がオンラインで選んだ本を宅配便で届けるサービスを始めている。湖南、湖北、遼寧、甘粛など10省も図書館を支付宝の携帯電話アプリに「引っ越し」させ、利用者が家にいてもオンラインで閲覧したり知識を獲得したりできるようにしている。

「無境界図書館」の誕生だけでなく、「無境界学習」も流行中だ。多くのプラットフォームが時間制限付きで本の朗読視聴サービスや閲覧サービスを無償で提供している。

また複数の大学で名物教員の授業を提供し、社会全体で共有するようにしている。清華大学は微博(ウェイボー)とコラボレーションして「宅家」クラウド学校を打ち出した。社会学、線型代数学、国際政治、中国金融システムなどの学術的カリキュラムもあれば、感染症予防の心理、声楽レッスン、コミュニケーションのテクニック、演説法などの一般教養的カリキュラムもあり、囲碁棋士の柯潔氏による囲碁レッスン、「清華大学食堂の特色あるメニューのレシピ大公開」といった楽しいカリキュラムもある。

データによると、新型肺炎による外出制限で、電子書籍やオンラインカリキュラムなどを手がける業界の業務量が目に見えて増加した。支付宝が提供したデータを例にすると、感染期間中に、支付宝の電子書籍閲覧件数は延べ300万件を超え、前年同期の2.2倍に増加した。論文のダウンロード数は17万8千本で、こちらも同25.4%増加した。

このほか新東方や網易有道などの研修機関がオンライン教育カリキュラムの優待サービスを相次いで打ち出し、釘釘、騰訊(テンセント)教育、淘宝(タオバオ)大学、快手などのネット企業も自社のインフラを利用して展開を進め、オンライン教育の競争に加わった。市場には、「多くの地域で大学から小学校まで授業再開が延期されており、電子書籍やオンラインカリキュラムの人気はこれからも上昇するだろう」との見方が広がる。(編集KS)

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