経済成長と引き換えに失われた文化財、文化大革命を超えた破壊―中国紙

Record China    2013年10月25日(金) 9時10分

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22日、南方都市報は記事「文化財専門家:中国本土のここ20年における文化財の破壊は文化大革命よりも深刻だ」を掲載した。経済成長を追求するあまり、文化財保護は顧みられていないのが現状だという。写真は旧済南駅。

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2013年10月22日、南方都市報は記事「文化財専門家:中国本土のここ20年における文化財の破壊は文化大革命よりも深刻だ」を掲載した。

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山東省済南市では現在、旧済南駅の再建工事が進められている。旧済南駅は1912年の建設。当時、アジア最大の駅で利用客数は最大5万人に達していた。二次大戦後にドイツで発行された旅行ガイドには見るべき価値のある駅のトップに位置づけられていた。1992年に解体されたが、20年後の2012年に再建が決まった。

経済成長の最中に取り壊され、そして今、文化財としての価値が認められて再建が決まった旧済南駅。中国の文化財保存の現状を示す象徴的な存在となった。

文化財の専門家として知られる謝辰生(シエ・チェンション)氏。1982年公布の文化財保護法の主要起草者でもあるが、文化財保護の現実に対して無力感を感じている。経済成長は続き法律の整備も進んでいるが、文化財保護に関してだけはむしろ後退しているという。GDP国内総生産)ばかりを追求し文化財を顧みることがない。その結果が無配慮な破壊や再建だという。

先日実施された全国文化財全数調査によると、中国全土に76万6722カ所の移動できない文化財が登記されているが、うち26%は保存状況が悪いと報告された。また、4万4000カ所の消失が確認された。謝氏は1990年以降の経済成長に伴う文化財破壊は、文化大革命をも上回るレベルだと嘆いている。(翻訳・編集/KT)

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