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日本人俳優・三浦研一の目に映る中国の新型肺炎との闘い

配信日時:2020年2月17日(月) 10時0分
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俳優の三浦研一さんは北京で日本の救援物資を手配し、配送している。

「すいません、明日連絡させてもらってもいいでしょうか?今、防疫救援物資の受け取り、整理中です」、「すいません、取材は夜にしてもらってもいいでしょうか?今報告書を書いています」、これは北京で日本の救援物資を手配し、配送している俳優の三浦研一さんとのやり取りだ。中国新聞網が報じた。

何日か先延ばしになった後、三浦さんはようやく取材に応じる時間を捻出してくれた。そして取材を始めようとすると、「本当にすいません。最近送られてくる物資がとても多く、人手不足ということもあり、とにかくやらなければいけないことが多くて」と先延ばしになった件について謝罪を口にした。

旧日本軍士官という悪役のイメージ確立

三浦さんと言うと、中国では、映画やドラマで旧日本軍の士官を演じている俳優という印象を受ける人が多いだろう。三浦さんはこれまでに、「夜幕下的哈爾濱」や「走向共和」、「生死線」などのドラマ、映画100作品以上に出演してきた。東京出身の三浦さんは2003年に中国社会科学院世界経済・政治研究所・国際関係の博士課程で学んでいたが、偶然のきっかけから役者の道に進み、それが自分の「天職だ」と感じるようになったという。

三浦さんが演じているのはほとんどが旧日本軍の士官という悪役。初めの頃、三浦さんは、「鬼子」というのは、日本のホラー映画が好きな中国人が付けた名前だと思っていたものの、後になって旧日本軍に対する蔑称であることを知ったという。中国の街中を歩いていると、「あなたのこと知っているよ。よく悪役を演じているよね」と声をかけられることもあるという。それでも、三浦さんは不快に感じることもなく、「みんなに覚えてもらっているということは、僕の演技が良いということ」と却って笑顔を浮かべた。

中国で新型コロナウイルスとの闘いを目の当たりに

三浦さんは中国で20年以上暮らしており、中国が第二の故郷になっている。中国では現在、新型コロナウイルス感染が深刻になっているものの、三浦さんは中国に残り、中国がそれと闘う様子を自分の目に焼き付けている。

三浦さんは取材に対して、「中国はウイルス感染拡大を防止・抑制するために大きな犠牲を払っている。例えば、拡大に歯止めをかけるために、春節(旧正月、今年は1月25日)の休暇を延長したり、人々に自宅で待機するよう呼び掛けたり、工場に稼働再開を遅らせるよう呼び掛けたりしている。それら措置はもちろん経済に影響を及ぼす」と話す。

また、「世界はすでにもう一つになっていると言え、生命や運命を共にしている。中国が国民に海外旅行を暫く控えるよう呼び掛ける措置は、世界に対する責任を履行していることの表れだ」との見方を示した。

また2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した時にも中国にいた三浦さんは、当時と比較して、「今回のほうが、人々の予防意識、健康に対する意識が明らかに高い。政府の呼び掛けに対する反応、行動も速くなった」と語った。

「印象深い事は何か?」との質問に、三浦さんは、「ショート動画共有アプリ・抖音(Tik Tok)などのSNSを見ると、おもしろい動画を作成するなど、中国の人々は自宅でも楽しみを見つけて、暇をつぶしている。やまない雨はなく、必ず晴れの日が来る。ネガティブになっても問題を解決する助けにはならない」と、中国人のポジティブさを絶賛した。

「医師の役も演じてみたい」

三浦さんはニュースを通して、ウイルスとの闘いの第一線に立ち、必死に戦う医師らの姿を目にし、「膨大な数の患者がおり、医療資源も不足している。医療従事者は、感染のリスクがあるにもかかわらず、必死で患者を治療しており、その姿には本当に感動させられる」と語る。

「友人から、映画・ドラマにできるようなウイルスとの闘いにおける、感動的なエピソードをたくさん聞いた。機会があれば、医師の役も演じてみたい」と三浦さん。「僕の父親は医師。こういう事態になれば、父親も第一線に飛んで行ったことだろう。だから、第一線に立ってウイルスと闘う医療従事者を本当に尊敬している」。

今日も明日には歴史になる

ウイルス感染拡大が深刻化する中、日本の政府だけでなく、民間も中国に援助物資を次々に送っており、三浦さんもそのような活動に参加している。三浦さんは友人を通して、日本から援助物資を送ってもらい、できる限りのことをして、中国の各支援機関にそれを届けている。「なぜそんなにがんばるのか?」との質問に、「当たり前のことをしていだけ」と三浦さん。

「友好」という言葉で中国と日本の関係を形容するのは「水臭い」という三浦さんは、「『友好』というのは普通の友人に使う言葉で、日中関係はそれよりもっと親密。二階俊博幹事長が中国を『親戚』に例え支援の意向を示した表現が大好き」と話す。

中日関係の話になると、国際関係を専門に学んだ三浦さんは堰を切ったように話し始め、十数分の約束の取材が1時間以上に。「日中間には、一種の『血縁』上の架け橋がある。中国がなければ、今の日本もない、もしくは今のような日本はない」とし、「ほとんど人が日本の遣隋使、遣唐使を知っており、歴史上の日中交流はそれよりもっと早くに始まった。日中交流史の全体を見ると、関係が悪化したこともあるが、友好、親密な交流がほとんどを占めている。中国にある、『曇りの日より晴れの日ほうが多い』という言葉通りだ」と語った。

そして、「歴史を銘記し、歴史を反省しなければならないが、歴史に束縛されてはならない。歴史の主旋律を把握し、今を生き、未来に前進しなければならない。なぜなら、今日も明日には歴史になるのだから」と述べた。(編集KN)

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