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18日、アフリカ・ソマリア沖で起きた海賊による米貨物船乗っ取り事件を描く「キャプテン・フィリップス」主演のトム・ハンクス、ポール・グリーングラス監督が東京・六本木で記者会見した。
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2013年10月18日、アフリカ・ソマリア沖で起きた海賊による米貨物船乗っ取り事件を描く「キャプテン・フィリップス」主演のトム・ハンクス、ポール・グリーングラス監督が東京・六本木で記者会見した。ハンクスは09年以来4年ぶり、グリーングラス監督は初来日。ハンクスは「海賊は許されない悪い行為だ。しかし、背景にある複雑な社会情勢を感じることに意義がある」と語った。
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09年の実話を再現した同作。米貨物船のフィリップス船長(ハンクス)とソマリアの海賊船船長のやり取り、人質救出までの緊迫した駆け引きを描く。
撮影にあたり、フィリップ船長本人に2度会って当時の様子を聞いたというハンクス。「本当に普通の人で驚いた。当時の状況をオープンに、詳しく語ってくれた」と話した。全60日のうち75%を海上で行った撮影について、グリーングラス監督は「1日12〜14時間も撮らねばならない。波やうねりが強く、体力的に大変。疲れがたまったが、むしろ映画撮影にはチャンスと考え、(過酷な状況を)雰囲気作りに生かした」と振り返った。
マット・デイモン主演の「ボーン」シリーズなど本格アクションのほか、同時多発テロの旅客機内を描いた「ユナイテッド93」(06)など実録物も得意とするグリーングラス監督。社会性と娯楽性の両立について「自分にとって大切なのは『観た人がいかに報われるか』。観客が見る価値を持つ作品かどうかが重要だ」と説明した。
さらに、海賊行為を生む社会状況について、ハンクスは「彼らはただの悪人ではない。政府が腐敗し、絶望している。しかし、(海賊行為を)追及する手を緩めてはならない。悪いことは悪い」と強調。グリーングラス監督の言葉を引いて「生きる目的がない若者に銃を与えるのが最も悪い行為だ。しかし許すこととは話が違う。複雑な背景を感じることに意義がある」と話した。
これまでに米アカデミー賞主演男優賞を2度受賞しているハンクス。同賞の重要性を問われると「ワールドカップとパンケーキが合わさったようなもの。招待されれば楽しいパーティーだ。タキシードやら、ただでいろいろもらえるしね」と冗談めかし、会場を沸かせていた。(文/遠海安)
「キャプテン・フィリップス」(2013年、米国)
監督:ポール・グリーングラス
出演:トム・ハンクス、キャサリン・キーナー、クリス・マルキー
2013年11月29日、新宿ピカデリーほかで全国公開。
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