新型コロナウイルス肺炎による中国人差別?イタリアでの感動の一幕

人民網日本語版    2020年2月6日(木) 20時40分

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イタリアの都市フィレンツェの街中でこのほど、「僕はウイルスではなく、人間。僕を差別しないで」と書いたメッセージボードを立てて立っている中国系の若い男性がいた。

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新型コロナウイルス感染による肺炎の感染状況が引き起こしている中国人に対する差別について、イタリアの都市フィレンツェの街中でこのほど、「僕はウイルスではなく、人間。僕を差別しないで」と書いたメッセージボードを立てて立っている中国系の若い男性を、現地の人が次々にハグする一幕があり、多くの人に心温まる思いを与えている。経済日報が報じた。

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その男性は、黒い布地で目を覆い、マスクを着用して、フィレンツェの街中に立ち、新型コロナウイルス感染状況を背景に生じている差別反対を訴えた。

それを見た通行人は足を止め、次々に男性のもとに歩み寄り、ハグをしていた。

フィレンツェのダリオ・ナルデッラ市長は、2月1日、ツイッターで、「中国人にハグしよう」と書き込み、中国人に対する差別を止めるよう呼び掛けた。ダリオ市長は、「これは世界みんなの闘い」とし、それにまぎれた「心理的テロリズム」を非難した。

この呼びかけはネットユーザーの間で反響を呼び、中国人とハグする写真をアップするネットユーザーもいる。

また、ダリオ市長の呼びかけは、中国のネットユーザーの間でも賞賛を集めている。

新型コロナウイルス感染による肺炎が生じ、一部の国でも感染者が確認されており、現地の人々は不安な思いを抱いている。しかし、より人々の心を痛めているのは一部の国における中国人留学生や華人に対する差別的行為が見られる点だ。

イギリス「デイリー・スター」紙の報道によると、現地時間1月30日、ある中国人女性留学生がシェフィールド大学に行く途中で、見知らぬ人3人から罵倒されたり、小突かれたりしたという。

この女性留学生は、「その時、私はマスクを着けていたのだが、見知らぬ3人の人がやって来て立ちはだかり、『なぜ、マスクをしているのか?なにか問題があるの?』などと聞かれた。とても怖くて、言葉が出てこなかった」と振り返る。

ドイツ「ディ・ヴェルト」紙の報道によると、現地時間1月31日午後、ベルリンの中心エリアで、23歳の中国人女性留学生が女性2人から「中国ウイルス」と罵られ、唾を吐きかけられた上、髪の毛を引っ張られ、地面に倒れこんだところ、女性2人から頭部を激しく蹴られたという。その後、地元警察は「外国人に対する差別が原因」との判断を下している。

国連事務総長「感染拡大を背景にした差別を懸念」

現地時間2月4日、アントニオ・グテーレス国連事務総長は米ニューヨークの国連本部で、新型コロナウイルス感染による肺炎の感染状況に関する記者の質問に答えた際、「新型コロナウイルス肺炎はその感染拡大は速い。このような深刻な状況下で、罪のない人に対する差別、人権侵害、侮辱などの行為が見られ、懸念している」と語った。

そして、「中国は既に、膨大な資源や力を調達して、対応している。国連は中国のウイルスと闘うための取り組みを高く評価している。また、国連も最新鋭の力と最も質の高い資源を調達して感染状況に対応している。現在、世界保健機関(WHO)や国際移住機関(IOM)、国際連合児童基金(UNICEF)などを含む、国連の各機関が積極的に中国やその他感染の影響を受けている国にサポートを提供している」と語った。(編集KN)

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