日本国籍取得の中国人選手へのバッシングは間違い、自国の教育制度・待遇を省みよ―中国メディア

Record China    2013年10月14日(月) 18時1分

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13日、日本国籍を取得した王新朝喜(お・あさこ、国籍取得前の名前は王岑静(ワン・ツェンジン))選手に対するネット上のバッシングに対し、新浪体育は「自国の教育制度と選手の待遇を省みるべき」と主張する記事を掲載した。写真は王新朝喜選手。

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2013年10月13日、新浪体育によると、日本国籍を取得した王新朝喜(お・あさこ、国籍取得前の名前は王岑静(ワン・ツェンジン))選手が、日本の女子バスケットボール代表として天津で開催されている東アジア大会に出場している。これについて、ネット上では王選手に対する批判、嘲笑が巻き起こっている。

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24年前、卓球の小山ちれ(国籍取得前の名前は何智麗(ホー・ジーリー))選手の「裏切り」が大きな話題となった。台頭する大国として、中国は日本国籍取得に対して寛容かつ理性的な目を向けるべきだが、実際にはこれと正反対のことが起こっている。

卓球の小山ちれ、偉関(いせき)晴光、金沢咲希、吉田海偉、韓陽、バレーボールの小山修加、ソフトボールの宇津木麗華、体操の高堰(たかせき)雪梅など、多数の中国人選手が日本に帰化している。そして、高さを必要とするバスケットボールでも、人材の獲得が強く求められている。

中国国内の女子バスケットボール選手の待遇はというと、整った教育システムがなく、相応の収入がなく、引退後の保障がないという「三ない状態」におかれている。

高等教育でのバスケットボールの発展も進んでいない。選手たちにとっても練習と学業の両立は困難だ。中国女子バスケットボールリーグ(WCBA)の一般的な選手の月給は4000元(約6万4000円)前後で、引退後の再就職先が確保されているわけでもない。学業がおろそかになり、金銭的に恵まれず、仕事もなければ、誰が青春をそこに賭けたいと思うだろうか。国の代表選手にでもならない限り、手厚い見返りを得ることは難しい。日本でプレーする選手を責め立てるよりも、自国の教育条件やプロ選手の報酬、再就職における欠点を省みるべきだろう。

イギリスの文学者、サミュエル・ジョンソンに「愛国心はならず者の最後の逃げ場である」という言葉がある。愛国主義の旗を高く掲げて、道徳的に優位に立とうとしながら、卑しい振る舞いをする人間がいる。王選手は政治家でもなく軍人でもなく、一スポーツ選手にすぎない。スポーツに国境はなく、国に残るも離れるもすべて本人の自由なのだ。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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