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<コラム>「ええっ?お酒も飲むし、肉も食べるの?」日本仏教 パパはお坊さん2

配信日時:2020年2月8日(土) 23時0分
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中国や東南アジアの国の方々が驚く、日本の現在の仏教の形を作ったのは江戸幕府である。資料写真。

中国や東南アジアの国の方々が驚く、日本の現在の仏教の形を作ったのは江戸幕府である。

鎌倉時代に新しい形の仏教が興り、中国のものとは相当異なった形になっていくが、これを型にはめたのは江戸時代である。

頭のいい武士官僚がいたものだ。

信長も秀吉も家康もてこずった浄土教(浄土宗・浄土真宗)を中心に、支配体制に組み入れてしまった。

まず、布教を禁止した。これで各宗派は、本来の布教から、教えを色々と細かく分析したり、儀式やきまり、階級によって豪華な服装を整えたりと、内向きになった。

次いで、本山と末寺の仕組みを作り、本山をコントロールして、末寺支配をした。

末寺には檀家を与えて経済的に困らないようにした。さらに寺請制度で、寺に現在の市役所や区役所の役割を与えた。

温和しく檀家を抱えておけば、食べるに困らない。しかも、戸籍を管理し、旅に出るには寺の証明書が必要になった。

江戸時代の農村、町も、寺が核になってまとまっていたのである。

僧には学問があるので、こう言う役割が適している。人の誕生から、旅の手形、読み書きそろばんの学校である寺子屋、日常の困りごとの相談、争いの仲裁、そして死者の供養、墓の整備と、檀家の一生を丸抱えする。尊敬もされる。

寺社だけを取り締まる寺社奉行も作った。江戸などでは、交互に治安維持の役割を握った北町奉行も南町奉行も、寺社には手が出せない。

治外法権的な特別な仕組みにしたのである。

この時代、僧は結婚できない。但し、浄土真宗だけは祖の親鸞が妻帯していたので認められている。

鎌倉時代以降、日本の仏教は中国・朝鮮のそれとはかけ離れたものになっていくが、決定づけたのは江戸幕府である。

これが更に変わり「パパはお坊さん」になるのは明治時代だ。

なんと、太政官が布告を出す。明治時代の政府の命令である。

1872年(明治5年)、「自今僧侶肉食妻帯蓄髪等可為勝手事」というものを出した。これは「今より僧侶の肉食・妻帯・蓄髪は勝手たるべき事」という布告である。

つまり、肉を食べ、結婚し、子どもをもうけ、頭の髪の毛ものばしてよい、と明治政府が公に決めたのだ。

浄土真宗だけであったものが、これで日本仏教界に一気に肉食・妻帯・蓄髪がひろがる。

その背後には、神道を国家の宗教とするために、仏教の俗化を狙ったものといううがった見方もある。

続く

■筆者プロフィール:石川希理
1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小学校・飛松中学校・星陵高校・神戸学院大学・仏教大学卒。同窓生いるかな?小説・童話の創作と、仏教の勉強と瞑想を10年ほど。明石市と西脇市の文芸祭り選者。児童文学のアンソロジー単行本、小説の自家版文庫本など。

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