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新型肺炎、「中国経済にとって最悪のタイミング」と米メディア、個人消費が落ち込む可能性

配信日時:2020年2月1日(土) 9時50分
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新型肺炎について、複数の米メディアは「中国経済にとって最悪のタイミングで起きた」と報じた。経済成長のけん引役を担わされた個人消費が落ち込む可能性があるためだ。写真は武漢市。

中国を中心に感染が止まらない新型コロナウイルスによる肺炎について、複数の米メディアは「中国経済にとって最悪のタイミングで起きた」と報じた。米中貿易戦争の影響などで経済成長に陰りがのぞく中、立て直しのけん引役を担わされた個人消費が落ち込む可能性があるためだ。

米CNNは、「中国では2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行し、37カ国で8089人が感染、774人が死亡した。国家衛生当局の研究によると、世界経済の損失は400億ドル(現在のレート約4兆3700億円)に上った。中国と香港の経済はもろに影響を受けた」と指摘。「SARSと同様、武漢のコロナウイルスも恐怖をまん延させ、人々が活動を控えたり外出を避けたりする要因となりかねない。こうした行動が広まれば、中国経済の約52%を占めるサービス業界にとって大きな打撃となる」と報じた。

続いて、「政府が迅速な封じ込めに失敗した場合、さらなる打撃になりそうだ。消費のてこ入れを通じて深刻な景気低迷を避けようとしていた中国だが、感染拡大により、むしろ消費支出が鈍る可能性もある」と言及。ロジウムグループの中国市場調査責任者、ローガン・ライト氏の「中国経済の立て直しを試みる担当者からすれば、今回の感染拡大は最悪のシナリオの一つだ」との見方を紹介した。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、「悪いニュースは高速鉄道をはじめとする中国の交通インフラが03年のSARS流行時よりもはるかに充実しているため、ウイルスが急拡大していると考えられることだ。中国経済も2000年代の初めに比べてサービスや消費支出への依存度がかなり高くなっている」と報道。「03年の流行のピーク時には、小売売上高の伸びが前年比で半分ほどに落ち込んだ。中国経済はSARSに見舞われた時よりも無防備だ。当局がいかに迅速に感染拡大を制御できるかがカギになるだろう」と伝えた。

さらに、「中国経済は19年の乱気流からまずまずの形で浮上したものの、特に消費支出は依然として脆弱(ぜいじゃく)に映る」と説明。「消費者部門が低迷している一因は豚コレラの流行だ。そのせいで豚肉価格が青天井となっている。人の病気が消費者に追い打ちをかければ、中国経済にとって最悪だ」と述べた。

ブルームバーグ通信によると、S&Pグローバル・レーティングは「投資に代わる中国経済の重要なけん引役になった個人消費が新型コロナウイルス感染拡大による打撃を受けそう」と予測。旧正月(春節)の大型連休で多くの人が旅行に出掛ける矢先に感染が拡大したことから、「自由裁量の交通費や娯楽費などの支出が10%減少すれば、国内総生産(GDP)伸び率は約1.2ポイント下がる」と概算したという。(編集/日向)

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