大ブームになった「半沢直樹」、実践すれば破滅―中国メディア

Record China    2013年9月28日(土) 10時10分

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26日、「部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任」―日本のドラマ「半沢直樹」はこのセリフによって、職場で働く多くの人々の心をがっちりと捉えた。中国でも大いに注目を集め、ミニブログで何度も熱い話題となった。資料写真。

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2013年9月26日、「部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任」―日本のドラマ「半沢直樹」はこのセリフによって、職場で働く多くの人々の心をがっちりと捉えた。中国でも大いに注目を集め、ミニブログ「微博(ウェイボー)」で何度も熱い話題となった。ドラマに抑圧された自分自身の姿を見た多くの人々にとって、「やられたらやり返す。倍返しだ」と言い放ち毎回上司に逆襲する半沢直樹は、新しいヒーローとなった。しかし、このように怒りをぶちまけて職場の危機を解決する方法は、「まさに職場で破滅する方法を説いた素晴らしい教材」と指摘する人もいる。

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■上司に歯向かう「半沢直樹」にネットユーザーが歓喜

最近、人気の高いドラマは少なくないが、日本のドラマ「半沢直樹」はその中の一つだ。「半沢直樹」は一体どのぐらい人気があるのか?日本ではツイッター上にサウナ浴場施設のリラックスルームで休んでいる人全員が「半沢直樹」を見ている写真が投稿され、一気に3万を超えるリツイート数が記録された。その写真には大和田常務が必死の形相で怒鳴るアップの顔が映っており、これも幅広い中国ネットユーザーの注目を引きつけた。同ドラマは先日最終回を迎えたが、その視聴率はここ30年で最高のドラマ視聴率を記録し、新世代の「神ドラマ」となった。

中国でも同ドラマを徹夜してまで熱心に見る人が少なくないが、このドラマは確かに通常のドラマとはひと味違う。恋愛要素もなければ、商業ドラマでよく見られる金持ちのドロドロした恩讐も描かれていない。劇中の主人公は銀行の融資部課長で、担当している業務において様々な危機が発生し、それぞれの企業とコミュニケーションを取りながら、銀行内外の様々な敵と格闘していく。

もし仕事でトラブルが生じ、上司が犯したミスの責任を取らされるとしたら、あなたはどうするだろうか?もし、内部で聞き取り調査に呼び出されたら、「はい」、「いいえ」、「申し訳ありません」の3つの答えの選択しかないのだろうか?半沢直樹が劇中で見舞われる困難は、職場で働く人間なら誰しも実際に遭遇する可能性があるものだ。半沢直樹は「やられたら、やり返す。倍返しだ」の原則によって、毎回困難の中で敵に逆襲し、上司と戦い、最終的には大和田常務を土下座させた。その気骨に溢れる言動は見る人の心を熱くさせた。

「日本であろうと、中国であろうと、このドラマは上司に対して内心怒りを抱きながら口に出せないサラリーマンにとって、日頃のうっぷんをはらせる最高のドラマだ。毎回、半沢直樹の逆襲は見る者の気持ちをスカッとさせる」と感想や評論を綴るネットユーザーもいる。

■肯定派:職場では最も優秀な自分を必死で表現するべき

劇中の半沢直樹の態度は一貫して強気であり、上司であろうと、自分を陥れる人物に対しては、「やられたらやり返す。倍返しだ」の原則で逆襲していく。半沢直樹の登場は、日々周りに同調することに慣れたサラリーマンにとってひとつのカンフル剤となった。「半沢直樹」を見て胸が熱くなり、半沢直樹を職場の新ヒーローと見なす人々も少なくない。

あるネットユーザーは、「人脈が将来を決定し、不動産が暴騰するバブルの時代において、半沢直樹は熱く、まっすぐで、『やられたら、やり返す。倍返しだ』の原則は、職場で働くサラリーマン層のプレッシャーと内心を代弁した」と語る。また、別のネットユーザーは、「半沢直樹はまさに『男の中の男』で、純粋に男らしい」として、「あのような職場全体に重くのしかかる圧力を払いのけるなんて、さすが今年度最も面白いドラマだ。男性はこのような気骨のある男性であるべきだ。圧力に耐え、最も優秀な自分を必死で表現してこそ、初めて周囲の人に喜びを与えることができる」と綴っている。

■否定派:真似をすると身を滅ぼす

ドラマでの半沢直樹は、ゲームのように一人また一人とすべての敵を倒して行くので、見ていて気持ちがスカッとする。しかし、これを現実の職場の見本として考えることに対しては、反対の意見を唱える人が多い。

あるネットユーザーは、理性的に見ると、劇中の半沢直樹の成功には多くの条件が必要とされると指摘する。「内助の功の重要性」、「良き友人の重要性」、「少年時代に受けた心の傷は成長してからも影響を与え続けるという要素」、「職場の暗黙のルールとその対策」、「人間の弱点とその利用の仕方」、「原則を守り続けることと人間性を保つこととのバランス」などだ。良い人であろうと、悪い人であろうと、ごく平凡な人であろうと、人であることは容易なことではない」とコメントしている。別のネットユーザーはさらに直接的な意見を綴っている。「このドラマはまさに職場で破滅する方法を説いた素晴らしい教材だ。もし怒りに任せて上司に大声で怒鳴りつけることで職場の危機が解決できるのなら、すでに世界を支配する王となっているだろう」と書いた。

「半沢直樹」が人気を得たことで、人事部への注目も集まった。職場で神話を創りたいのなら、まずは自らが価値ある人間になるべきだ。ある人材紹介会社の人事部専門家は、「『半沢直樹』は我々に、部下でも上司に逆襲できることを教えてくれた。しかし、成功には下記の条件を備えていることが必須である。(1)重要な時に助けてくれる、良き友人を持っていること。(2)良き妻を持っていること(3)反面教師となる悪い見本がいること(4)非常に大切なのは部下と良い関係を築いていること(5)厳しい試練に耐えられる能力を持っていること。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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