中日韓サミット 相互信頼を回復し協力を増進

人民網日本語版    2019年12月26日(木) 18時20分

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第8回中日韓サミットが24日に四川省成都で開催された。

第8回中日韓サミットが24日に四川省成都で開催された。李克強総理は韓国の文在寅大統領、日本の安倍晋三首相と中日韓協力及び地域・国際問題について意見交換。サミットは「次の10年に向けた3か国協力に関するビジョン」を発表し、「中日韓+X」早期収穫プロジェクトリスト等の成果文書を採択した。

アナリストによると、3カ国協力はすでに共同発展実現の重要なプラットフォームとなっている。中日韓協力が顕著な成果を得たのは、3カ国の持つ重要な共通責任、積極的な協力意思、強固な経済的結びつき、良好な民意の基礎のおかげだ。今回の中日韓サミットは中日韓が3カ国協力を通じて各々の二国間協力を推進するのに役立ち、共通認識を形成して政治的相互信頼の不足を補うのに役立ち、協力促進のために最大公約数を形成した。

■中日韓が結集して最大公約数を形成

第8回中日韓サミットは実務的、率直、効率的で、実り豊かな成果を挙げた。

商務部(商務省)研究院対外貿易研究所の竺彩華副所長は「心と力の結集」という言葉で、今回のサミットを総括する。

「心の結集の面では、中日間、中韓間、日韓間の協力は、これまで二国間関係の問題による影響を比較的多く受け、経済分野の3カ国協力の進展を遅らせてきた。今回のサミット開催は中日韓が3カ国協力を通じて各々の二国間協力を推進する助けとなり、共通認識を形成して政治分野での3カ国の相互信頼不足を補う助けとなった。国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長率予測を繰り返し下方修正する中、現在保護貿易主義と一国主義の台頭が東アジア地域に比較的大きな打撃を与えるだけでなく、世界経済にも比較的大きな影響をもたらしている。こうした中、中日韓3カ国が一堂に会し、『次の10年に向けた3か国協力に関するビジョン』を共同発表したことは、3カ国が開かれた協力という潮流を提唱していることの具体的表れであり、開かれた世界経済の構築のために人々の心を結集するものである。力の結集の面では、2018年に中日韓の経済は世界全体の24%を占め、すでにEU全体を上回った。中日韓の協力及び統合の発展をリードする趨勢は、グローバル化の発展をリードするパワーと見なすことができる」。

国際貿易投資研究所研究主幹の江原規由氏は「経済面では3カ国は世界経済の領域において独特な補完性を備える。もし日中韓3カ国の経済協力が一層強化されれば、人材資源、高度精密技術、及び巨大市場の適用性にはまだ大きな余地がある」と指摘。「日中韓は世界経済のリード、特に貢献力及び未来の発展の潜在力がいずれも多大で、期待に値する。3カ国間には調整の必要な利害関係が各々ある。これも歴史的要因と関係がある。今回の日中韓サミットで3カ国の首脳は一堂に会し、協力促進のために最大公約数を形成した。例えば省エネ・環境保護、少子高齢化、第三国市場交流、青少年交流等の分野に新たな発展のチャンスが生じた。多元的で高度な東アジア文明を構築する必要のある今日において、世界経済のために巨大なエネルギーを貢献する中国は3カ国関係の改善、発展、及び調整のいずれにおいても非常に重要な役割を演じている」とする。

■中日韓FTA交渉を加速、世界経済の統合を促進

世界経済の下押し圧力が増大し、保護貿易主義と一国主義が台頭する現在、中日韓は一段と協力を強化し、貿易・投資協力水準を高め、地域と世界の平和・安定・繁栄に新たな貢献をする必要がある。

中国外交学院元副院長の江瑞平氏は「今年11月のASEAN関連首脳会議の開催過程において、中国、日本、韓国、オーストラリアシンガポール、インド等16カ国はRCEPの推進において著しい進展を得た。だが数日後、インド側が約束を反故にし、RCEPの第1期成果には加わらないかも知れなくなった。その後、日本側も『インドが参加できないのであれば、日本も離脱する』との姿勢を表明した。15カ国のRCEPが予定通り2020年に署名できるか否か、重大な試練に直面している。今回の中日韓サミットは、3カ国が共同で2020年のRCEP署名を推進することを明確にした。これは今回のサミットの重大な成果だ」とする。

対外経済貿易大学の庄芮教授は「中日韓にとって最も重要なのは実務的協力の姿勢に基づき、開放的な段階またはモデルにおいて、柔軟な方法を講じ、小異を残して大同につく姿勢に基づき、枠組において合意し、具体的な問題において柔軟な手段を取ることだ。第1に、中日韓FTA交渉の枠組で排除リストをまとめ、関係する問題を棚上げし、過渡期方式を採用して処理し、段階的に交渉を行なうことができる。第2に、中国―ASEAN自由貿易地域モデルを参考に、枠組合意をまとめた後、関係する交渉を段階的に行なうことができる。地域協力の視点から見ると、中国は巨大な市場があり、日韓にとって多大な魅力がある。中国は引き続き制度的開放、ルールの開放、及び良好なビジネス環境を利用して、世界市場に対する中国の魅力を高め、さらに多くのパートナーを参加へと引きつけ、互恵・ウィンウィンの局面を切り開いていく」とする。(編集NA)

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