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「日本で物をなくしたら…」中国人が感慨を覚えること―中国メディア

配信日時:2019年12月25日(水) 16時20分
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中国メディア・国際在線は21日、日本での遺失物・拾得物をめぐる状況について紹介する文章を掲載した。写真は忘れ物取扱所。

中国メディア・国際在線は21日、日本での遺失物・拾得物をめぐる状況について紹介する文章を掲載した。以下はその概要。

日本で、落とした物が返ってきたという話を同僚や友人から聞くたびに、私はある種の感慨を覚える。われわれの隣国では、なくした物が非常に高い確率で戻ってくるのだ。

数カ月前、東京支社に勤める同僚の華義(ホア・イー)さんは、郵便局のATMで1万円を下ろそうとした。だが、ATMからお金が出てきた後、彼はそれを受け取るのを忘れてしまい、お金が一体どこに消えたのか見当もつかなくなってしまった。しかしその後、郵便局から1通の手紙が届き、ようやく1万円の行方を知った。彼は身分証と印鑑を持ってお金を受け取りに来るよう言われた。

華さんは他にも、彼の身に起こったことについて聞かせてくれた。1年半ほど前、千葉の幕張メッセでの取材を終えて帰る際、駅の近くのコンビニで買い物をした彼は、お釣りとして受け取った9000円をそのままズボンのポケットに入れた。しかし、地下鉄の切符を買おうとしたとき、お金がどこかに行ってしまったことに気付いた。駅の近くにはちょうど交番があった。彼は駄目で元々と思いながらも警官に事情を説明した。すると警官は電話を手に取り一通り問い合わせたあと、「確かに9000円が拾得されたようです」と答えた。その場で持ち主を確定することができなかったため、1週間経って他の人からの申し出がないかを待たなければならなかったが、華さんは1週間後には交番から遺失物を取りに来るようにとの通知を受け取った。

日本に長くいると、このような出来事は決して珍しくない。支社の調理師の北平(ベイ・ピン)さんはしばしば仕入れのために出かける。ある日スーパーの店内を10分ほど見て回ったあと、北さんは財布を自転車のかごに置き忘れたことに気付いた。買い物かごをその場に置いて急いで見に行くと、幸運にも財布はそのままそこにあったのだ!北さんは興奮も冷めやらぬ様子で「財布の中には10万円も入っていたんですよ!」と語った。彼の財布は誰の目にも留まらなかったか、目に留まっていても手を伸ばされなかったのだろう。

数カ月前のある夜、北京の同僚から「日本に留学中の娘と“音信不通”になった」との連絡が来た。「午前にメッセージを送ったのに、なぜ夜になっても返事がないの?」。電話越しでも同僚が焦っていることが分かった。“音信不通”になるのはただ事ではないので、同僚は私に警察に連絡した方が良いのではないかと尋ねてきた。私は「まずは娘さんに電話をしてみたら」とアドバイスしたが、どうやら電話自体は掛けられるものの相手とつながらないらしい。父親の方はいくらか冷静だったようで、娘の友人らに消息を尋ねようとしていた。しかし翌日の午前、私は彼らの娘から「おじさん、昨日は携帯を落としてしまって両親と連絡が取れませんでした。本当にすみません。心配しないでください。もう少し探してみます。きっと見つかると思います」とのメッセージを受信した。

もはや驚くべきことでもないが、その日の午後、携帯電話は無事に彼女の元へ戻ってきたのだ。彼女は“音信不通”になったその日、駅で携帯電話に紐でつないだ交通カードにチャージしようとしたところ、慌てていたため券売機に置き忘れてしまったという。気付いたころにはすでに30分が経っており、駅に戻ったときには携帯はなくなっていた。駅員には「乗客が多い時間帯なのでまだ届いていない。夜か明日また来てください」と言われた。彼女の友人にも、電車に携帯を置き忘れたがその後見つかった人がいるという。日本では、物を拾った人は自分のものにしてしまわず、スタッフに届けるのだ。これこそがきっと「素養」というものだろう。

10年ほど前、私はちょっとした文章を書いたことがある。日本での落とし物や拾得物に関する出来事と、それに関する法律についてのものだ。ここでも少し紹介したいと思う。

私は以前、新聞で小学校3年生の児童が書いた受賞作文を目にした。ある日、1円玉を拾ったその子が交番に届けたところ、警察官がとても丁寧に対応してくれ、そのことに感動したという内容だった。このような例は実際のところは稀で、代表的ではないかもしれない。1円玉が道に落ちていても誰も気にしないだろうし、自動販売機のコーラも安くて百数十円するからだ。だが、日本ではしばしば大金が拾得されたり、警察に届けられたりといったニュースを目にする。過去には、埼玉県の市営ごみ処理場で3380万円分の紙幣が見つかったり、香川県の古紙回収業者の作業所で2841万円分の紙幣が見つかったりしたことがあった。

親しい日本人の友人に聞いてみたこともある。一般的な日本人は、拾ったお金が何円以下なら手続きがおっくうで警察に届け出ることをためらうのかと尋ねたところ、彼は「大体1万円くらい」と答えた。不正に得たお金(拾ったものも含める)が多ければ、自分の懐に入れてしまうことにも大きな心理的ストレスや法律に抵触するリスクがつきまとうことになる。

日本の遺失物法では、「落とし物は警察で3カ月間保管される。3カ月以上経っても持ち主が現れなかった場合、落とし物は拾得者のものになる。また、拾得者が7日以内に届け出た場合、拾得者は遺失者から物件価格の5~20%に相当する謝礼を受け取ることができる。拾得者が遺失物を不当に占有した場合、『遺失物横領罪』に問われる可能性がある」とされている。

つまり、1万円以下といった少額のお金でも、くすねてしまうと大きな面倒に見舞われるかもしれないということだ。誰かに告げ口されたり警察にバレたりしないかと考えるだけで、きっと不安に襲われるだろう。

こうしたケチな行動からばかな目を見た人は確かに存在している。2008年には、消防学校の初任科生として研修を受けていた24歳の男がカラオケ店で他人が落とした現金約6500円入りの財布を盗んだ疑いで逮捕された。金額は決して多くないものの、同事件はその年の4月に消防士になったばかりだった彼の人生に影響を与えたことだろう。

日本の法律は非常にこまごまとしていて複雑だ。例えば、買い物でお釣りを多く受け取ってしまった場合、気付いているのにも関わらず受け取ると「詐欺罪」に抵触する可能性がある。また、受け取ったあとに気付き、返さなかった場合にも「遺失物横領罪」になる可能性があるのだ。

おそらく、ルールに厳しい日本人でもこうした法律についてはそれほど詳しくないだろう。しかし、そうした局面においてどのように行動すべきかを知っているというのは、きっと「素養」の問題であるはずだ。(翻訳・編集/岩谷)

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