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<コラム>言わなくても、わかってくれる

配信日時:2019年12月23日(月) 13時40分
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無印良品が、中国で、マネマネ会社に敗訴した。「パクリ」に負けたのだ。

無印良品が、中国で、マネマネ会社に敗訴した。「パクリ」に負けたのだ。

「楽浪海中に倭国あり、分かれて100余国をなす」というのは漢書地理志の記述である。漢の後が『映画・レッドクリフ』『諸葛孔明』という日本人には有名な三国時代である。三国の中の一つが「魏」であって、この国の歴史書の中に『魏志倭人伝』が出てくる。いつごろかというと紀元後2~300年くらいである。我が国はまだ卑弥呼がいたらしくて、大和王権は誕生していない。

和歌の語源が「倭」歌である。「倭」は野蛮人。まあとても統一国家とは言えないような状況であった。『後漢書東夷伝』と、ここにも日本が出てくるが「東」の「夷」は、やはり野蛮人である。

朝鮮の一国であった「楽浪」は中国に朝見し、冊封体制―中国とその他の属国―に組み込まれていた。親分・子分の関係である。子分の代表が朝鮮で、彼の国はいまだにそれを引きずり逃れられない。

我が国は、子分でもない。ご挨拶には伺っているが、向こうから見たら、周辺の海賊・山賊国家みたいなもので、相手にされていない。

当時の大陸との間の海は、現代の地球と月くらいな感じである。行き来するのに命がけだ。この感覚は江戸末期から、明治・大正・昭和と続く。もちろん明治時代からは、相当便利になった。それにしても飛行機はない。

楽浪海中の倭国は「比較的まとまった国」であった。狭い平地、農作業の助け合い、閉鎖された地域である農村からは、助け合いと謙譲、思いやりが育つ。自己主張の強さは敬遠され、道徳的で、言わなくても判ってくれる、男は黙って(笑)「高倉健」さんみたいな生き方が美徳である。

狭い地域で角突き合わせたら、壮絶なことになる。だが、グローバルな契約社会、競争社会になると、これは通じない。無印良品が登録ミスで、パクリ会社に権利を奪われても文句は言えない。声高に主張し、法的に勝てねば意味はない。

「しかし、あなた。声の大きさで物事が決まり、何もかも法的に縛られたら、人間社会ギスギスしませんか?」。するでしょう。いまの世界がそうです。その中で、日本人の奥ゆかしさは、人類という前頭葉と大脳皮質の発達した人間が、一番大切にすべき事に違いないだろう。

そしてもう少し大きなグローバルな視点で見てみれば、「地球」という閉じられた狭い空間で、もう2、30年もしたら100億にもなろうという人類は生きねばならない。温暖化も進む。黙っていては物事は前に進まない。日本人は韓国ほど針小棒大の主張はしなくても丁寧に正々堂々とものを言う必要があるだろう。

判ってもらった上で、「正確に」「正義を大切に」「思いやりを持って」「法的には正しくてもパクリはだめ」と世界の人々に伝えるようにしないといけない。

■筆者プロフィール:石川希理
1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小学校・飛松中学校・星陵高校・神戸学院大学・仏教大学卒。同窓生いるかな?小説・童話の創作と、仏教の勉強と瞑想を10年ほど。明石市と西脇市の文芸祭り選者。児童文学のアンソロジー単行本、小説の自家版文庫本など。

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