日本政府が買収した鹿児島県の無人島・馬毛島、「米海軍の不沈空母に?」と米メディア

Record China    2019年12月14日(土) 8時40分

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日本政府が買収した鹿児島県の無人島・馬毛島。米CNNはアジアで有事の際に米海軍の「不沈空母」として使われる日が来るかもしれないと伝えた。写真は米軍のF-35。

2019年12月13日、日本政府が買収した鹿児島県の無人島・馬毛島がアジアで有事の際に米海軍の「不沈空母」として使われる日が来るかもしれない、と米CNNが伝えた。記事は「空母は1発のミサイルや魚雷でも戦力外となる可能性があるが、陸上の基地は多数の攻撃を受けても耐えることができる」と指摘した。

馬毛島は種子島の西12キロに位置し、面積は約8平方キロ。鹿児島県西之表市に属する。政府は2011年の日米合意に基づき硫黄島(東京都)で暫定的に実施している米海軍空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の移転先として馬毛島を選定し、防衛省が島の大部分を所有する東京都の開発会社と買収交渉を進めていたが、11月末、約160億円で合意した。

島には開発会社が整備した交差する滑走路2本があり、米軍がFCLPに使うほか、海上・航空両自衛隊の訓練も行う。防衛省は南西方面での有事の際には戦闘機配備などの拠点として活用することも検討している。

CNNは「一度適切な施設が完成すれば、この島は日本の自衛隊の恒久的な基地としての役割も果たしうる」と報道。「中国が尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権を主張する中、日本は東シナ海でのポジションを強化しようと模索している」と続けた。

さらに「恒久的な陸上の基地は空母よりも価値が高いと考えられている。戦闘によるダメージを受けても、空母のような複雑な兵器より陸上の基地の方が早く修繕可能だ」と言及。シンガポールのSラジャラトナム国際研究院の研究フェロー、コリン・コー氏の「空母が標的となり沈没した場合、もう元には戻らない。(島なら)少なくとも沈みはしない。時間と労力をかければ再び運用可能になる」との見方を紹介した。

CNNによると、ベルリン自由大学でアジア地域の安全保障を分析するコリー・ウォレス氏は「日本と米国の基地は徐々に多様化していく流れになる。基地や兵器がもっと分散すれば同盟はさらに強固になる」と説明。「馬毛島は将来、自衛隊と米軍の新たな連携をもたらす可能性がある」と強調した。

特に想定されるのは最新鋭ステルス戦闘機F35Bが絡んだ連携。日本政府はいずも型ヘリコプター搭載型護衛艦をF35Bが離発艦できるように改修する一方、この短距離・垂直離陸型の戦闘機を数十機購入する予定だ。

F35Bは現在、米海軍の小型の空母として機能する強襲揚陸艦で運用されている。ウォレス氏は「日本には固定翼の航空機を空母に着艦させる経験を持つパイロットがいない。しかし、この新たな施設の誕生で、日本が米国と連携して運用に精通する機会が次第に確保される可能性がある。自国の空母を運用するだけでなく、米国との空母の共同使用もある。日本のF35Bを米海軍艦に搭載すれば大きなシグナルになるだろう」と語った。(編集/日向)

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