男湯や男性トイレに人がいても構わず掃除を続ける日本のおばさん―中国メディア

Record China    2013年9月11日(水) 8時40分

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9日、日本のうぶな若者が勇気を出して「男女混浴」の温泉に行き、美女との出会いを期待していると、待っていたのは大はしゃぎするおばさんグループだった―というエピソードがある。資料写真。

2013年9月9日、日本のうぶな若者が勇気を出して「男女混浴」の温泉に行き、美女との出会いを期待していると、待っていたのは大はしゃぎするおばさんグループだった―というエピソードがある。見知らぬ人ばかりがいる混浴に美女が出現することなどないのだ。

このエピソードの真偽は分からないが、今の日本に混浴の温泉はほとんどない。それでもこのエピソードは、「混浴」に夢を膨らませている人に対して、温泉で美女に会えるというのはただの「伝説」にすぎず、会えるのはおばさんだけであるということを教えてくれている。しかも、そのおばさんは往々にして温泉客ではなく、水温を計ったり、掃除をしたりする温泉施設のスタッフだ。

年配の女性に対する呼称である「おばさん」は、中国でも広く知られている。しかし日本で「おばさん」というと、ださい、うるさい、くどい、横暴、ずうずうしいといったイメージが連想されるため、あまり好まれる言葉ではない。ちなみに本記事で「おばさん」という言葉をあえて使ったのは、おばさんの特徴である「女性であるということを忘れられやすい」点を説明したいがためであって、決して悪気はない。日本では、温泉や銭湯の男湯、男性用公衆トイレの清掃員の多くがおばさんだ。中国でも男性トイレを掃除する女性清掃員を見かけることもあるが、日本ほど多くはない。日本では、男湯などにおばさんがいても、誰もおかしいとは感じず、見慣れた光景となっている。

来日して間もないある外国人男性は、トイレで遭遇した光景にとても驚いたという。同男性があるオフィスビルのトイレに入ろうとした時のことだ。「清掃中」との表示があったため、男性は入るのをやめた。しかし、数人の男性が表示を気にすることなく入って行ったのだ。この男性は、「もしかしたら本当は清掃なんかしていないのかも」と思い、一緒に入って行った。すると、そこで見たのは、仕事着を着た50〜60歳の女性清掃員が掃除をしている姿だった。男性は開いた口がふさがらなかったという。同男性が出て行こうか迷っている間に、さきほどの数人の男性は既に用を足していた。女性清掃員も驚く同男性に気付いていたものの、掃除を止めて出ていくことも、男性に事情を説明することもなく、引き続き掃除に没頭していたという。

日本では公衆トイレの清掃員のほとんどが40〜50歳の女性であるため、自然と男性用トイレを掃除するのも女性になる。利用者の多い駅の男性用トイレでは、数十人の男性が一列に横に並び用を足している横で、女性清掃員がしゃがんで便器を磨いているという光景さえ見られる。それでも、男性も女性清掃員もその光景を不思議に感じることはない。女性清掃員は、仕事用の制服を着ていれば、いつでも男性用トイレに出入りできる。掃除をする時も、「清掃中」の表示を掲げる時もあれば、掲げない時もある。また、男性用トイレに入る前に「失礼します」と一言かける女性清掃員もいるが、用を足している男性は何の反応も示さない。

しかし、よく観察してみると、それなりの事情があることが分かる。例えば、毎日利用者が何十万人にも上る東京などの大都市の駅では、清掃員はトイレをきれいな状態を保つために、何度も清掃しなければならない。トイレの利用者が多すぎるため、トイレ掃除が終わるのを外で待ってもらうことも、利用者が途切れるのを待つこともできない。一方、オフィスビルなど、人が比較的少ない場所のトイレでは、使用している人が少ない場合、男性側が少し待ったり、女性清掃員が少し待ったりしており、何か問題が起きたということはほとんど聞いたことがない。男性用トイレの清掃を男性清掃員が担当することが少ないのは、習慣やコストの問題と関係があるだろう。日本の企業では、清掃など事務的なことは女性が担当する。女性清掃員を雇えば、男性用と女性用トイレ両方を掃除でき、コストの削減にもなるのだ。

男性が用を足している時に、女性清掃員が入って来る理由はこれで説明できた。しかし、日本の社会における「性別に対する意識」は非常に独特だ。地下鉄には痴漢防止のため「女性専用車両」が設置され、個人の空間やプライバシーが非常に重視されているのかと思えば、街中や公園にある男性用公衆トイレの入り口の多くにはドアがなく、用を足している後姿が通行人に丸見えになっている。これは主に安全面のことを考慮に入れての措置でもあるが、日本で男性中心主義が終焉を迎えているのを背景に、男性の「性別」が軽視されていることの表れとも取れる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)

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