東京五輪招致決定、日本経済回復の後押しに期待―中国メディア

Record China    2013年9月9日(月) 17時22分

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9日、国際オリンピック委員会(IOC)総会は7日、2020年夏季五輪開催都市に東京を選んだ。写真は東京都庁。

2013年9月9日、国際オリンピック委員会(IOC)総会は7日、2020年夏季五輪開催都市に東京を選んだ。日本国内では、今回の五輪招致決定、今後7年間の準備期間、そして2週間にわたる五輪開催が、日本経済に未曾有の活力を与えることを期待する声が相次いで挙がっている。日本メディアはこれに先立って発表された報告書を引用し、インフラ整備や観光業の成長などのプラス要因によって、東京の2020年夏季五輪開催は、日本経済の成長率を0.5ポイント押し上げる見込みだと報道した。経済参考報が伝えた。

■最終的に東京が勝利を収める

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで行われた第125回国際オリンピック委員会(IOC)総会では、2回の投票と1時間半の待ち時間を経たうえで、最終的に東京が開催地に選ばれた。東京が提出した計画によると、2020年夏季五輪は7月24日から8月9日まで行われ、運営費は約3300億円、1試合平均チケット価格は1枚7700円の予定だ。

■日本経済回復の後押しに期待

安倍晋三首相は現地時間7日晩にブエノスアイレスで記者会見し、2020年のオリンピック、およびパラリンピックの開催地が東京に決定したことを起爆剤に、15年間続いたデフレや縮み志向の経済を払しょくしていきたい、との考えを示した。さらに安倍首相は、「五輪開催は日本経済の成長を継続させることは間違いなく、2020年の五輪が『アベノミクス』の第4の矢になる」とし、「今回の総会で、オリンピックムーブメントを世界に広げ、安全で確実にオリンピックを実施するという全世界の期待に応えることがわたしたちの課題だ。日本の首相として、この責任を的確に果たすつもりだ」と語った。

日本の政界では、2020年東京夏季五輪が日本に与えるプラスの効果に、大きな期待が高まっている。自民党石破茂幹事長は、2020年五輪が日本経済に与える影響は大きく、今後数年間、五輪開催準備に向けた事業は日本経済を促進するだろうとの見方を示した。菅義偉内閣官房長官は、今回の五輪が縮み志向の経済から脱却できる重要な推進力となると語る。日本のビジネス界も同様に2020年の東京夏季五輪が日本経済を新しい成長軌道へと導くことを期待している。日本経済団体連合会(経団連)の米倉弘昌会長は、「東京招致決定は、日本国民を鼓舞するものだ。最も重要なのは、東日本大震災で大きな被害を受けた地域の人々に自信と希望を与えられること」とし、「五輪の開催によって、日本経済は復興し、東京に新しいエネルギーを与え、日本のインフラ完備を推進し、より多くの海外旅行客をひきつけることになるだろう」と語った。

日本メディアは8日、三井住友銀行、日興證券が発表した報告書を引用し、東京五輪開催は日本の国内総生産(GDP)を4兆2000億円増加させると報道した。報告書によると、東京五輪は建設投資や家電製品、五輪関連商品などを含めて2兆3000億円相当の新しい需要をもたらすと予測している。また、東京都の予測では、東京五輪によって旅行者850万人の来日が予想されるという。これは、2012年に日本に訪れた外国人総数を超える数だ。日興證券の報告書では、ホテル業界とレストラン業界が受ける利益が最も多く、継いで交通運輸業、出版業、テレビ・ラジオ業などが後に続くという。このほか、東京都の予測によると、2013年から8年間、五輪開催が日本経済にもたらす価値は2兆9600億円の波及効果があると見ている。

現在、「アベノミクス」の推進により、日本経済は明らかに活力を取り戻しはじめている。日本銀行は5日、景気判断について、「緩やかに回復しつつある」から、「緩やかに回復している」へと上方修正した。また、日本銀行と政府との共同声明によると、日本の輸出、設備投資、個人消費には改善が見られ、公共投資や住宅投資の改善も明らかであるほか、鉱工業生産も緩やかに上昇しており、景気回復が継続すると見込まれている。日本銀行はさらに、消費者物価の前年比上昇率2%という「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現するため、マネタリーベースが毎年60兆から70兆円相当のペースで増加するよう「量的・質的金融緩和」政策を継続して行うことを決定した。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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