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若者による無謀な借金が中国に危機をもたらす―米メディア

配信日時:2019年12月29日(日) 21時30分
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米ブルームバーグは24日、「Z世代の借金に対する恋心から、中国は危機にひんしている」と題した記事を掲載した。写真は中国の若者。

米ブルームバーグは24日、「Z世代(1990年代後半~2000年生まれ世代)の借金に対する恋心から、中国は危機にひんしている」と題した記事を掲載した。26日付で中国メディア・環球時報が伝えた。

記事はまず、中国で増えているという債務問題について、「一部の企業が借入過多なだけでなく、家計による借入が急速に増加し、記録的な数字を打ち出している」と説明。「これは無謀な借金をする若者のせいと言ってよく、仮に彼らを野放しにし続けた場合、中国は次なる信用バブルを迎えることになるかもしれない」と指摘した。

続いて、記事はブルームバーグ・インテリジェンスのマシュー・パン氏の分析を基に、「中国の家計債務は今年第3四半期にGDP(国内総生産)の57%を占めた。これは、2010年(27%)の約2倍に当たる」と紹介した。さらに、企業や政府の信用状況を分析する民間企業フィッチ・レーティングスが7月に発表した情報を基に、「中国の家計債務は名目GDPのほぼ2倍の速度で増長している」とした。

その上で、「この現象の背景には、担保ローンやクレジットカード、借入用スマートフォンアプリの使用が増加したことが挙げられる。中国人民銀行の11月のデータによると、家計債務が可処分所得に占める割合は、2018年には前年の93.4%から99.9%に急上昇した」と説明した。

記事はさらに、「中国のZ世代は、倹約的な親世代が経験したことのないようなやり方で借金をしている」と指摘。「彼らはほとんど収入を得ておらず、クレジットヒストリーも持たない。しかし、各種ネット銀行やFinTech(フィンテック)スタートアップ企業、P2P貸付プラットフォームのサービスを利用することができる。それらの中には高額な利息を要求するものもある」と紹介した。

記事によると、そうしたサービスの利用者の中には、国が規定する上限金利36%に“手数料”を加えた50%でローンを契約し、財産の多くを失った人もいるという。

一方、記事は「そうしたリスクは決していつでも発生する可能性のあるものではない」と述べ、、「半分以上の家計債務は抵当物を担保にしている。その大部分は住宅や自動車のローンと関連している」と指摘した。さらに、「バンク・オブ・アメリカによると、昨年の中国における家計債務のGDP比は55%だった」と補足した上で、「世界的に見ても、中国の債務水準は中レベル。家計債務のGDP比は、豪州で126%、韓国で99%、米国で75%となっている」と比較した。

しかし、記事はそれでも中国の家計債務状況には懸念が残ると指摘。「ここ数年で、米国の家計債務は2010年時の(GDP比)90%から明らかに減少している。一方で中国の家計債務は増加傾向にあり、緩和する見込みもない。P2Pの大規模な取り締まりが行われたものの、依然として貸与を受けるためのルートが数多く残っている。フィッチ・レーティングスによると、中国のクレジットカードの債務は昨年末に1兆ドル(約109兆5400億円)に達し、過去数年間における年間増加率は30%以上」と説明した。

最後に、記事は中国特有の問題点にも言及。「中国で家計債務が膨張していることは返済コストの増加につながっており、消費者は大きなリスクを負っている。米国と異なり、中国には個人破産制度が存在しないため、債権者は債務者の持ち物を何でも請求できるということになる。消費者にとって、そのことがもたらす恐怖はより有害であるはずだ」と論じた。(翻訳・編集/岩谷)

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